ワイン & マスタードA(wine & mustard A)/新宿三丁目

新宿三丁目駅すぐ近くの飲食店密集地域の雑居ビル2Fにある「ワイン & マスタードA(wine & mustard A)」。もともとはワインと中華のコラボで有名な「レンゲ」があったところです。
カウンター7~8席に小さななテーブルが1つのみと小さな店内。ここが新宿とは思えないほどスタイリッシュで落ち着いた雰囲気です。武藤恭通シェフ兼ソムリエはワンオペで八面六臂の大活躍。
ボトルでタスマニアの泡を注文。グラスは千円前後~、ボトルは4千円台~始まります。そうそう、当店はオセアニアに関連した酒と食材が多く、タスマニアのマスタードをたっぷり用いたビストロ料理がイチオシです。
前菜の盛合せ。どの料理にも必ずマスタードを用いているのが面白い。加えてそのマスタードたちはそれぞれ種類が異なっており、まるでマスタード専門店で上質な試食を続けているような錯覚に陥ります。
あまおう(苺)にまでマスタードを用いているのですが、これが白和えのようなニュアンスとなって美味しかった。
黒鯛のカルパッチョ。新鮮なお魚がたっぷり。マスタードの酸味でマリネするというのは面白い試みです。
ラムは王道な調理なのですが、調味についてはマスタードを用いており、よくぞ同じ調味料でここまで多様性を持たせることができるものだと舌を巻く。
ふたりでボトルワインとグラスを何杯か飲んで食べてお会計はひとりあたり9千円弱。この雰囲気とクオリティでこの価格はリーズナブル。フランスワイン原理主義者にとっては難しいお店かもしれませんが、旨けりゃ何でもいいじゃんというリベラルな方にとってはハイコスパなお店でしょう。居心地も良い。新宿でオシャレにデートしたい場合にどうぞ。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。