竹内智シェフは都内のレストランやホテルで腕を磨いた後に三鷹でイタリアンレストランを開業。ランチタイムの人気メニューであったカレーを戦力を集中し、カレーの聖地であり激戦区である神保町に殴り込みをかけました。一番人気の「煮込みハンバーグ膳」は残念ながら売り切れだったので、「海カレー膳」を注文。
おおー、確かにビジュアル系!なんて可愛らしい盛り付けなのでしょう。素材のカットやプレゼンテーションのセンスはヨーロッパの料理を彷彿とさせ、用いる材料もバラエティに富んでいます。カレーでライスに梅干しが乗っているのは斬新。遊び心満載の一皿です。
味噌汁も独創的。カレーに味噌汁を出す時点で既に驚きですが、そのスープがスパイシーというかなんというか、若干カレーっぽいのです。並の豚汁が尻尾を巻いて逃げ出すほどの野菜の量もすごくいい。おまけにおかわりOK。ある意味ではラーメン二郎を凌駕する野菜の摂取量である。
本題に戻り、トッピングのシュレッドチーズをぶっかけて頂きます。うむ、これはカレーというよりもソースです。フランス語でソース・キュリー(カレー)と呼ぶべきか、たっぷりのバターと生クリームがベースとなって実に円やか。しっかりと煮詰められ凝縮感があり、表参道にあるフランス人によるフランス料理店「& ecle(アンド エクレ)」の「クーリシャス」を思い出しました。ソテーしたエビ・ホタテ・イカも入って磯の風味もしっかり。
ちなみにシェフはガチの鉄っちゃんらしく、ご自身で撮影した鉄道写真や路線図・プレートなどが壁中に貼られています。この日はバレンタインデーだったので、電車のチョコを頂きました。
カレーというジャンルで語るべきではない新種のお店です。価格も安い。私が食べたカレーは900円であり、上記の「煮込みハンバーグ膳」など850円です。これでライスは大盛り無料おかわり無料、具沢山の味噌汁もおかわり無料だなんてどうかしてる。総合栄養食。スーパーフード。全メニュー制覇を狙いたいと思います。
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「神保町はカレー屋が多い」とは聞いていましたが、想像以上にカレー屋だらけです。ワイキキのABCストアよりも多いかもしれません。ただしカレーといっても店によって芸風が全く異なり、まるで別ジャンルの料理に感じられることもしばしば。カレー屋だけに絞ってもバラエティに富んだ食生活を体現することができます。
- タケウチ ←カレーというジャンルで語るべきではない新種のお店。
- スープカレー屋 鴻(オードリー) ←ルーとハンバーグの味覚は本物。
- エチオピア ←ルーは絶品、豆サラダと野菜は上々、チキンは普通でライスはイマイチ。
- パンチマハル(Panchmahal) ←「料理最高、接客最悪」と名高い。
- 欧風カレー ボンディ(Bondy) ←野菜やフルーツ、乳製品がたっぷりと溶け込んでいる。
- まんてん ←メガ盛りカレーの聖地。
- アルテレーゴ(ALTER EGO) ←本当にこういう料理がしたいのかどうかが今後の論点。
- ラム ミート テンダー(LAMB MEAT TENDER) ←費用対効果がおかしいことなってる。
- スヰートポーヅ ←中華風ファストフード。
- 咸亨酒店(カンキョウシュテン) ←二日酔いのお粥はココ。
- ろしあ亭 ←ロールキャベツが旨い。
- みかさ ←プレミアム系焼きそばのパイオニア。
カレーにまつわる単語が辞典形式にまとめられ、知っていそうで全く知らないカレーエピソードがたくさん詰まっています。気合を入れてカレーを食べに行く前に目を通してから臨むと楽しさ倍増!