店内は個室、テーブル、カウンターと様々な用途で利用できそう。おひとり様もOKであり、夜はアラカルト主体なのでちょっと良い独りメシにも良いかもしれません。イタリアで購入した調度品や料理本が至る所に並べられており楽しい気分になります。
グラスのスパークリングワインで乾杯。当店は酒類が安くボトルワインは3千円台~、グラスワインも700円~と、気軽にガブガブいける系です。店名はシエナの方言で「トラットリア(食堂)」のこと。あくまでトスカーナ地方の郷土料理店であり、魚料理はなく肉料理ばかりです。
豪華な前菜盛り合わせに嬌声があがる。完全に女子キラーなビジュアルです。ここ数年における前菜盛り合わせにおいって、もっとも迫力のある1皿でしょう。チーズやシャルキュトリ、野菜やキノコなどがたっぷり。個人的にはまったりとした舌触りの鶏レバーと、ソプレッサータ(豚の耳やタンなど頭部の色々な肉で作るパテ)がお気に入り。ううむ、これ1皿でワイン1本いけちゃいます。
パンは塩味が無くて味気ないなと思ったのですが、そもそもあえて塩を除いて味付けの濃い料理と共に頬張るための、トスカーナ流の仕立てとのこと。世の中知らないことがたくさんあるなあ。
リボリータ。「リ」は再び、「ボリータ」は煮込むという意味であり、残り物の野菜をや硬くなったパンを再利用したトスカーナ地方の家庭料理です。豆のホクホクとした食感に黒キャベツ(?)の甘味が優しい味覚を表現します。量もしっかり。
メインは「ペポーゾ」。牛のスネ肉と香味野菜ならびに黒胡椒を赤ワインで煮込むトスカーナの郷土料理。凝縮感のある肉の味わいに黒胡椒の粒をガリっと噛んだ際の爽快感。付け合わせの白インゲン豆のホッコリした味わいが優しい。
ワインがいくらか残っていたので、チーズ風味のクッキー的なものをお出し頂けました。こういう発想は酒飲みのやることであり、ここの従業員とは仲良くやれそうである。
デザートはティラミスを中心にマニアックな郷土菓子。小麦粉を使わずに卵白と砂糖だけで仕上げた焼き菓子が面白い。グルテンフリーこうなってくると楽しいのにな。
王道のエスプレッソで〆てご馳走様でした。お会計はひとりあたり1万円。しっかり食べて、そこそこ飲んでこの支払金額には満足感しかありません。すべてが期待以上であり、ご近所の「ラ・ビスボッチャ(LA BISBOCCIA)」の半額で済むことを考えると、広尾の奇跡と呼べるでしょう。コロナ的フォースマジュールがあるにも関わらずしっかりと満席であることにも納得。オススメです。
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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
- ヴィラ・アイーダ(Villa AiDA)/岩出(和歌山) ←我が心のイタリアン第1位。
- TACUBO(タクボ)/代官山 ←ポイントは二番手の存在。
- RISTORANTE YAGI(リストランテ ヤギ)/代官山 ←都内の予約の取れないイタリアン・レストランの代名詞となる日も近い。
- リストランテ カッパス(Ristorante kappas)/表参道 ←コスパ抜群。質実剛健。
- リストランテ・オステリア/六本木 ←ベーシックにすごく美味しい。誰もが納得。
- プリンチピオ/麻布十番 ←こんなに有意義な6,800円があるか?
- カーザヴィニタリア/麻布十番 ←ゴージャスな店内と落ち着いた雰囲気。そのくせ高くない。
- ロッツォシチリア/南麻布 ←雰囲気良く客のレベル高し。ウイキョウのパスタが秀逸。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia)/広尾 ←すべてが期待以上、満足感しかありません。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO)/広尾 ←少量多皿でどれも旨い。
- アクアパッツァ/広尾 ←日本人向けイタリアン。誰が食べても納得の味わい。
- アンビグラム/広尾 ←肉塊に喰らいつく幸せ。やや割高なのが難点。
- アッピア/広尾 ←客の注文力が試される偉大な店。すごく高いのが難点。
- サローネ2007/元町 ←ランチのポモドーロは絶品。グラム数が指定できるもの最THE高。
- トラットリア アマルフィターナ/渋谷 ←精神的にも費用対効果も本物のトラットリア
- サーラアマービレ/銀座 ←ランチのフリーフローがお得。
日本のイタリア料理の歴史から現代イタリアンの魅力まで余すこと無く紹介されており、情報量が異常なほど多く、馬鹿ではちょっと読み切れないほどの魅力に溢れた1冊です。外食好きの方は絶対買っておきましょう。