SPICY CURRY 魯珈(ろか)/大久保

2016年にオープンしたばかりのカレー屋ながら食べログ4.07と驚異の得点(2019年12月)。当然に百名店入りしています。ビブグルマンにも選出され、東京いや日本基準で見てもトップクラスの人気店と言えるでしょう。
当店を特徴付けているのはその入店困難さにあるでしょう。昔はひたすら並べば入店できたそうですが、現在は朝10時と夕方16時のファミレス的記帳制度。記帳をすると凡その入店時間が知らされ、その頃になって再び並べばようやく入店できるというシステムです。結局のところ記帳するために朝の7時から並んだりする必要があるため、大阪「とんかつマンジェ」的なハードルの高さがあります。
並び代行業者の利用も考えたのですが(交通費2,000円+1時間3,000円)、弁当であれば列に並ぶ必要は無く電話での予約でOKとのことだったので、今回はテイクアウトでの利用です。ちなみに予約の電話は営業時間外にするなど細かなルールがあるのでググってください。
記帳後の再行列の人々を横目に堂々と扉を開け、お店に入ります。座席はカウンター9席のみであり、そりゃあ、こうもなるよなあと得心。入れ替え制なのかその瞬間では空席も目立ち、店主も客とのんびり会話していたりと、なるほどここでの主導権は完全にお店側にあるのでしょう。ユーハブコントロール。
名前を告げ秒で弁当を受け取り退店。予め目星をつけておいた大久保公園に向かい、浮浪者に囲まれながらランチタイムの始まり始まり。この周辺の人々って面白いですね。互いが結構な確率で顔見知りで「よお」「久しぶりだねえ」のような会話が普通に交わされていました。
まずはスペシャリテのラムカレー。デフォに追加料金でルーを大盛りにしてもらい、たぶん1,000円ぐらいだと思います。オープン前に盛り込むそうで、私が受け取ったのは13時ぐらいだったので、冷え冷えなのが残念。
何よりもまずラムの量が半端ないですねえ。これだけ食べて1,000円程度であれば、私が自力でスーパーでラムを買って調理するよりも安く済むのではないか。ルーはインド的シャバシャバ系の粘度であり、スパイスが主体で香りと刺激で食べさせるスタイルです。酸味も強く、1,000円を切る弁当と考えれば恐ろしく奥行きのある味わいに感じました。
さて、当店を特徴づけているもうひとつのメニューが台湾屋台メシの定番「魯肉飯(るうろうはん)」。なんでも店主が昔々、魯肉飯を出す店でバイトしていたそうで、研究に研究を重ねてカレーと合わせて売ってしまうところがすごい。こちらも頭の大盛にしてもらい1,000円ぐらいでした。
魯肉飯とは言うものの、生野菜やアチャール(インド風ピクルス)に米はサフランライス(?)など色々と独特です。甘辛な味付けの魯肉はベーシックな美味しさ。とは言えこの価格帯の弁当としてはまあまあ美味しいよね、と言ったレベルです。私は今夏、台湾を1周してきたので魯肉飯にはうるさいのである。
色々と書きましたが、カレーと魯肉飯の頭の大盛を食べて合計2,050円というのはリーズナブル。弁当なので冷めてはいましたが、この価格を考えれば相当に美味しく感じました。店内で食べればもっと美味しいんだろうなあと思う反面、さすがに朝の7時から並ぶのは心理的に抵抗がある。弁当は開店の11時直前に盛り付けるそうなので、今度は開店直後に受け取ろうかな。もしくは家に帰ってリヒートするか。


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