ちなみにJALファーストクラスラウンジは所謂ファーストクラス利用客だけでなく、日本航空ならびにワンワールド加盟エアラインのハイパー上位客ならびにその同行客の利用が認められています。今回のダラス線のように、ファーストクラスの設定がない路線での利用であっても、「ダイヤモンド」「JGCプレミア」会員は自由に出入りすることができます。
新装開店したラウンジのコンセプトは「モダンジャパニーズ」とのことですが、それほどジャパン感はなく普通に格好の良いラウンジです。バーカウンターが設置されており、一般的なカクテルのほか、日本茶や日本酒、クラフトウイスキーなどを用いたオリジナルカクテルが自慢。
また、英国の高級靴メーカー「JOHN LOBB(ジョンロブ)」とのコラボに基づき、無料での靴磨きサービスも利用することができます。が、機内で革靴を履いて過ごすキャラは少ないのか、いつ来ても空いているような気がします。
フロアを変えて、こちらはダイニングエリア。どのエアラインもラウンジスペースとダイニングスペースをキッチリと分けるのが最近の流行ですね。また、機内での食事のクオリティを下げ、その代わりにラウンジでの料理に注力する航空会社が増えてきたように感じます。
飲み物はワインがひと通りにプレミアム系の日本酒が数本。シャンパーニュは2種類あるのですが、ちょっと高い方は奥にある目立たないドリンクコーナーのみへの配備なのでご注意を。
いわゆるビュッフェ形式の食事は少なく、基本的にはオーダー制です。和食・洋食・ラーメンなどなど、非常にバラエティに富んだラインナップと言えるでしょう。
また、「鮨 鶴亭」と称してちょっとした鮨カウンターも用意されています。時期ごとに3種づつの提供ではありますが、日本を離れる前に鮨をちょっとつまむことができるのは嬉しい限り。
まずは食前酒とアペタイザー。「合鴨ロースのベリーソース添え」「ガーリックシュリンプ」はいずれもデパ地下惣菜クオリティ。「オマール海老のビスク」はスープストックトーキョーが手がける濃密な1杯です。
17品目のチョップドサラダ。「クリスプ サラダ ワークス(CRISP SALAD WORKS )」の美味しさには敵いませんが、空港ラウンジメシにおいてこのサラダのクオリティは世界トップクラスと言えるでしょう。
続いてサンドイッチプレート。ケールとシーザーチキンのラップサラダです。「何よアンタ、OLみたいな食べ方して」とは妻の談。
ちなみに彼女はフレンチトーストに
阿夫利の柚子塩ラーメンと糖質オンで攻めてきます。それぞれ一口づつ味見させて頂いたのですが、フレンチトーストの味わいが抜群であり、ホテルのラウンジであれば数千円を請求されてもおかしくないクオリティでした。
〆に鮨。この日のラインナップはマグロの中トロ・ホッケ昆布締め・玉子の3種。3カンを1セットとして提供してくれるのですが、中トロがダントツに旨い。町の寿司屋を凌駕する品質であり、JALの本気を垣間見た瞬間です。
私の評価を聞いたのち、中トロのみで攻める妻。彼女の辞書に遠慮という二文字は載っていないようだ。
居心地の良いラウンジでした。時間帯などたまたまな要素があるかもしれませんが、羽田よりも空いており客層も良い。食事の提供がビュッフェ形式ではないため、ダイニング内を人がワラワラと歩いていないのも絵的に良いですね。成田は色々と問題が多く二度と利用しないと誓ったはずなのに、この居心地の良さは何物にも代えがたい。これが朝令暮改である。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。