ホットスプーン(Hot Spoon)/五反田

五反田セクシャルプレイスで最も人気のカレー店。ランチタイムは常に待ち行列が生じていますが回転は良いので大久保の「SPICY CURRY 魯珈(ろか)」のように何時間も並ぶということはまずありません。通し営業なので、ピークタイムを外して訪れるのも良いでしょう。支店として丸の内・西新宿・東京ドームシティにもあります。
列に並んでいる際に注文を聞かれ、見切り発車で調理が開始されます。カレーの種類は多く季節モノ企画モノも散見され、ヒトのコンプリート欲を刺激します。私は初めての訪問なので、看板メニューの「牛すじ煮込みカレー」を注文。追加料金でルーを1.5倍に、肉を倍にしてもいました。ライスや辛さは増やしても追加料金は取られません。
店内は10席強と小さなお店。店内の至る所にカレーへの熱いこだわりが記載されており、例えば私が注文した牛すじ煮込みカレーは下記のように作られるそうです。
  1. 牛肉と鶏ガラ、たくさんの野菜を6時間煮込みスープをとる
  2. 30キロの玉ねぎをあめ色になるまで炒める
  3. 12種類のスパイスと2種類のカレー粉と小麦粉をバターで7時間炒めてルーを作る
  4. 牛すじ肉と大量の野菜を8時間煮込む
  5. 全部を合わせてコトコト煮込む
見切り発車で調理を開始しているため、着席して5秒でライスが提供されました。味は可もなく不可もなく、普通の白ごはんです。プラス150円で玉子とブロッコリーとホウレン草をトッピング。ホウレン草はニンニクの風味がしっかりとついており分かりやすく旨い。福神漬とらっきょうは無料でお好きなだけどうぞ。
続いて鉄鍋(?)に入ったカレーが到着。グツグツボコボコと継続して煮立っており、なんて旨そうな地獄絵図なのでしょう。他方、昨今人気のスパイシーガンガン系のカレーではなく、香りはそれほど豊かというわけではありません。
見てください、この牛すじの量を。2倍量で注文しましたが、デフォルトの量であったとしても、そのへんの居酒屋の煮込みを凌駕する牛すじの量です。ホロホロとスプーンで崩れ口当たりがグッド。脂に臭みは無く甘味とコクがその存在を強く主張しており、素直に美味しい牛すじ料理です。
カレーそのものは玉ねぎ主体の家庭的な味わいであり、スパイスの魔術師的なカリスマ性は感じられませんでした。辛い料理が苦手な私が背伸びをして中辛を注文したのですが、汗を1粒をかくことなく感触。激辛推しの方は勇気をもってどんどん辛くしていきましょう。
お会計は1,400円と少し。カレーとしては高く感じますが、牛肉料理と捉えれば素晴らしい費用対効果です。また、これは私が欲張って色々と追加した結果であり、普通に注文すればどのメニューであっても1,000円でお釣りがくる設計となっています。牛すじがたっぷり入ったカツカレーが大盛り無料で税込み990円ってどんな慈善事業だよ。いいねえ、カレーはみんなのものだ。


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