年末年始は南米へ。12月21日(土)に日本を発ち、2週間ぶっ通しという久方ぶりの長期旅行です。日本から南米への直行便は無いため、まずはアメリカのテキサス州で飛行機を乗り換えます。フライトスケジュールの都合上、ダラスで1泊する必要があったため、せっかくなのでダラス・フォートワース複合都市圏を併せて観光してきました。
■Grand Hyatt Dfw
https://www.takemachelin.com/2020/01/grand-hyatt-dfw.html
空港直結の高級ビジネスホテル。Uberなどのライドシェアの乗降ゾーンがすぐ近くなのも嬉しい。ダラスに行くにもフォートワースに行くにもドアドアで30分。アーリーチェックインはラッキーとして、出発までの荷物預かりも便利。まことに使い勝手の良いホテルでした。詳細は別記事にて。
■グレープバイン(Grapevine)
空港すぐ近くにある小さな街。その名の通りワイン向けのブドウ生産が盛んであり、小さなワイナリーが点在しています。観光列車も通っており街ぐるみでの観光スポット。白人率が異常に高く有色人種は皆無であり、あまりにも異質であるためか出会う人みんなが優しく接してくれたのが印象的でした。
■JFKトリビュート(John F. Kennedy Tribute Memorial in Fort Worth)
JFKが暗殺される前日に訪れていた街がフォート・ワース。彼の功績を讃え、当時の遊説の様子を記した記念碑です。が、それだけでもあるので、時間が限られた旅行者はスキップしても良いでしょう。
■サンダンス・スクエア(Sundance Square Plaza)
フォート・ワースいちの繁華街であり、スクランブル交差点的な扱いだと期待していたのですが、週末だというのに人影はまばら。この地点を含め、全体的に賑わいに乏しい街に感じましたフォート・ワースは。
■RODEO GOAT(ロデオゴート)
https://www.takemachelin.com/2020/01/rodeo-goat.html
チップなどを含めてひとりあたり2〜3千円といったところ。日本のファストフード感覚で訪れれば高く感じますが、これはもう立派な肉料理屋であり、上質なステーキを腹いっぱい食べることができると思えば安いもの。オススメです。詳細は別記事にて。
■フォートワース現代美術館(Modern Art Museum of Fort Worth)
テキサス州で最初の美術館。建物の設計は我らが安藤忠雄であり、彼が国外で設計した大掛かりな建築物としては初の作品です。
展示物はウォーホル、ピカソなど近代の作品が殆ど。近代美術に疎い私は平静を保ち続けることとなりました。こういった作品をみて感動を得ることができる教養に憧れる。
■ストックヤード国立歴史地区(Stockyards National Historic District)
全米最大級の家畜取引所があった地域であり、現在でも西部劇のニュアンスが残る観光地。1日2度の牛のパレードが見どころ(私は見逃した)。平たく言うとロデオしか見るべきものはないので、1時間の滞在が限度でしょう。我々はすることがなくなって、ロデオショーが始まるまではターゲット(スーパーマーケット)で時間を潰しました。
■ カウタウン・コロシアム(Cowtown Coliseum)
世界初の屋内ロデオ大会競技場。毎週金土の20時から「Stockyards Championship Rodeo」というロデオ大会が開催されています。日本におけるロデオに対する一般的な理解とは「暴れ牛に乗る」程度ですが、実際には牛や馬などの家畜を用いた総合競技であり、「暴れ牛に乗る」以外にも様々な種目が定義されています。
コチラは「サドル・ブロンコ・ライディング (Saddle Bronc Riding)」と言って、鞍を装着している暴れ馬に乗る競技。8秒間の乗りっぷりのカッコよさを得点で競い合います。
8秒経ったあとは並走してくれるヘルプの馬に脱出し、後は興奮した馬を手懐けるプロフェッショナルに引き継ぎます。暴れ馬を乗りこなすよりも、こっちのスキルのほうが凄く見えました。
「タイダウン・ローピング (Tie-Down Roping)」は逃げる仔牛に馬の上から投げ輪をひっかけ首をグイっとし、馬から降りてその仔牛をロープで縛り上げる時間を競う競技。
元々はカウボーイたちの腕を競うお遊びだったのでしょうが、何の罪もない仔牛がお遊び目的でしばかれる様は残酷。
ひと仕事終えた後のドヤ感が半端ない。アメリカの人たち、クジラやイルカがどうのこうのよりも先にこっちのほうが色々と議論の余地があると思うのだけれど。
「子供も参加しよう!」のコーナーは、逃げ惑う仔牛にタックルし動きを止めたボーイズ&ガールズを賞賛するという競技(?)。アメリカの人たち、クジラやイルカがどうのこうのよりも先にこっちのほうが色々と議論の余地があると思うのだけれど。
「チーム・ローピング(Team Roping)」は2人のカウボーイが馬に乗りながら、逃げる仔牛の頭と後ろ脚にロープをかけるまでの時間を競う競技です。頭はさておき、後ろ脚にロープをかけるのは神業的なスキルを要します。ほとんどの出場者が失敗していました。それにしても全力で逃げているときに首にロープをかけられ、脚にもロープをかけられ引きずり倒されるって辛い。
「バレル・レーシング(Barrel Racing)」は女性専用種目。3つの樽をグルっと周り、そのタイムを競い合います。そうそう、これぐらいであれば安心して見れられる。
「ブル・ライディング (Bull Riding)」は暴れ牛に乗る競技であり、馬の場合と同じルールでしょう。選手そのものよりも、やはり牛の興奮をなだめ牛舎へと誘うオッチャンのテクニックに見惚れてしまいます。
結論。あまり好きになれないスポーツでした。私は動物園や水族館など生き物の自由を奪うコンセプトがあまり好きではなく、ロデオのような動物虐待を前提としたスポーツなど言語道断です。カウボーイの伝統だか何だか知りませんが、実に心が痛んだ夜でした。
■Y.O. Ranch Steakhouse
https://www.takemachelin.com/2020/01/yo-ranch-steakhouse.html
「Farms Tomahawk Ribeye」と称した肉であり、32オンス(約900グラム)もあります。「マイティー・ソー」のハンマーを想起させるサイズ感であり、「肉を食べるべし」とDNAに刻まれた我が身が震え始めました。詳細は別記事にて。
■Giant Eyeball
ダウンタウンのど真ん中にある屋外彫刻「Giant Eyeball(The Eye)」。トニー・タセット氏の彫刻作品であり、石油・不動産王ティム・ヘディントン氏の所有です。一帯の広場は個人の所有であるため立ち入ることはできないのでご注意を。
■ナッシャー彫刻センター(Nasher Sculpture Center)
Patsy and Raymond Nasherによる、世界でも屈指の規模の個人所有の彫刻美術館。建物の設計はイタリアの建築家レンゾ・ピアノ。先の目玉もそうですが、ダラスには石油などで大儲けした大富豪が多くパトロンとなっており、ダラスの芸術水準を上げることに寄与しているそうな。
■ダラス美術館(Dallas Museum of Art)
紀元前3000年から現代まで24,000点以上の芸術品を収蔵しておきながら、入場無料という奇跡のミュージアム。建物の設計はエドワード・ララビー・バーンズです。ドガ、ロダン、エル・グレコ、マネ、モネ、セザンヌ、ルノワール、ゴーギャン、ロートレックなどオールスター勢揃いといったラインナップであり、子どもたち参加型の教育プログラムも素敵。世界における隠れた名美術館です。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。