シノワ(Chinois)/渋谷

ド渋谷です。109の分かれ道を右に行って、サーティーワンのもうちょい奥にある雑居ビル8階。
店名の「シノワ(Chinois)」の由来は17世紀以降ヨーロッパで流行した東洋趣味の美術様式「シノワズリ(Chinoiserie)」に由来。和洋折衷というかなんというか不思議なインテリアです。BGMはセフィロスでも登場しそうなコーラスがメインと、やはり不思議。また土地柄か妙にカジュアルな服装の若者や、港区よりも港区な歳の差カップルがいたりと、やはり不思議な客層です。
酒が安い。ボトルワインが5千円台からと絶対価格もさることながら、ちゃんとしたシャンパーニュが1万円を余裕で切ってきます。好きなルイロデが1万円だったのでゴキゲンな私。
アミューズはアボカドにトビコにクスクスと、当店流のタブレです。普通に美味しいので1皿のサラダとして食べたくなりました。
前菜3種盛り。トラフグのカルパッチョ(?)は思いきりの良い柑橘のソースがグッド。中央の茶碗蒸しは贅沢にイクラが用いられており素直に美味しい。右のテリーヌはサバの旨味と海老芋の滑らかな舌ざわりがベストマッチ。この時点で当店のシェフは相当な手練れと確信しました。
パンも美味しい。シンプルなバゲットはソースを拭うに最適であり、ブリオッシュ(?)のリッチなバター感もすごく良い。
私が選んだメインは真鯛のポワレ。ふっくらと立体的に仕上がっており、ムッチリとした食感に拍手喝采。シンプルな焦がしバターのソースも堂に入った味わいであり、ここ数か月で食べた魚料理の中でもトップクラスの味覚です。
連れが選んだメインはニュージーランド産牛みすじのシャリアピンステーキ。「安定して美味しいけれど、真鯛のほうが美味しそう」とのことでした。
オマケで付随するスペシャリテ(?)のフォアグラ丼。舌ざわりが滑らかなフォアグラを和風の甘辛いタレで仕上げ、もち米の上に盛り付けます。悪くないですが、少ししつこいかなあ。もう少しライトで爽やかな感じの調理のほうが私は好き。
私のデザートはヴァローナチョコレートのフォンダンショコラ。とろりと濃厚なチョコソースをこれまた濃厚なバニラアイスと合わせて頂きます。王道中の王道の味覚です。
連れは紅茶のプリンを選択。「安定して美味しいけれど、フォンダンショコラのほうが美味しそう」とのことでした。ダメだこの人、コメント力なさすぎる。
食後はルイボスほうじ茶を頂きます。うーん、これは無理にガッチャンコせず、普通にどっちかで良い気がします。

お会計はひとりあたり1万円と少し。1本シャンパーニュを飲んでこれはリーズナブルですねえ。皿数の少ないコースでしたが、シェフが凄腕であることはしっかりと感じられたので、次回はより高価で皿数の多いコースにチャレンジしたいと思います。


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