神保町駅から徒歩7~8分の半地下が入り口。ドアを開けるとチリンチリンと音が鳴るので、すぐに店主が人数を確認してくれます。私に対しては「あちらのカウンターへどうぞ~」、後ろの客に対しては「相席でもよろしいですか~?」と至って普通の会話が飛ぶ。誰だよ「接客最悪」とか言ったやつ。めちゃ普通じゃん。
店内はロックミュージックがガンガンに流れ、世界各国のお土産や阪神タイガースの応援グッズが飾られており、とりとめのない空気感です。店主は70年代のロックンローラーといった風情であり、さりげなくレッドツェッペリンにまじってもバレなさそうです。
さて、巷では「注文の多いカレー店」だと揶揄されていますが、客が守るべきルールと言えば
- 指定された席に座る(相席)
- 注文は店主が来るまで待つ
- 水はセルフサービス
- グループの食べ終わった皿はまとめる
- グループのお会計はまとめる
さて注文後5分ほどで着丼。「キーマカレー」のライス大盛、950円です。このあたりのカレー屋は1,000円超えは当たり前という中、このボリューム感で1,000円を切るというのは素晴らしい企業努力でしょう。ベースのスープは同じのヌードルのメニューもありました。
ルーの粘度はサラっとしたを通り越したスープカレー状態。私は何系のカレーかと分析できるほどカレーは詳しくないので、めっちゃスパイシーなスープカレーといった表現が限度です。辛さのレベルは1を指定したのですが、それでも内蔵がひりつき汗が噴き出してきたので、辛味に耐性のない方はレベル0で充分でしょう。
ライスはやや硬めに炊かれており、クミンシードの風味がきいています。アチャールはみじん切りされており食べやすい。ショウガの風味も味変用にちょうど良し。スープには細く挽かれた鶏肉がたっぷりと浸かっており、トマトの角切りの爽やかな風味もよく合う。
途中、女1男2のスイーツ系学生グループが「すいませえええーーーん!」と店内から店長を呼びつけ気温が2℃ほど下がりいよいよ戦争だと身構えましたが、店主は涼しい顔で「手が空いてからうかがいまーす」と至って普通の応対。個人的には東向島「黒かどや」級のパンチを期待していたのに拍子抜けです。予約不可、— 黒かどや (@kadoya1) January 3, 2019
店内待ち合わせ禁止、
大声禁止、
寝たら退場、
混雑時2時間制限、
ケチ臭い奴には塩対応、
偉そうな奴は出禁、
馬鹿も出禁、
これだけ厳しいローカルルールを掲げたお陰で客層がかなり良くなった。お客様は神様だと思ってる馬鹿な貧乏人を相手にするのは相当なコストが掛かるんだよ。
人は鏡、万象はわが師。常識的なマナーさえ守れば安くて美味しいカレーにありつけます。
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カレーって美味しいですよね。インドカレーも日本カレーも大好き。ただしそれほど詳しいジャンルではなく、スパイスマニアには逆立ちしても勝てないので、意外性のあるオススメカレーをご紹介。
- 酒肆ガランス/白金高輪 ←本格派。カレー屋は当店に修行しに来るように。
- ラ・ファソン古賀/代々木上原 ←予約必須。欧風カレーの最高峰。
- ケンゾーエステイトワイナリー /六本木 ←野菜が溶け込み甘さを感じる一方で、きちんとスパイスが立っている本格派。
- 香妃園/六本木 ←六本木で遊ぶのに知らないのはモグり。
- 東洋軒/赤坂見附 ←和牛の脂のコクが凝縮され、果物の甘味で包み込み、スパイスでキリリと〆るブラックカレー。
- カレー&オリエンタルバル 桃の実/水道橋 ←マトンカレーが実に奥行きのある味わい。
- ボンディ(Bondy)/神保町 ←アタックとしては甘味。続いて穏やかな辛味が到来するという仕様。
- スープカレー屋 鴻(オードリー)/神保町 ←豚骨の旨味がクセになるカレー。
- エチオピア/神保町 ←ルーが絶品。豆サラダと野菜が上々。
- ディラン/新お茶の水 ←意外にも家庭的でゆるふわな味わい。
- スパイスボックス(Spice Box)/神田 ←日本人の口に合う本格派。ボリュームが心底満点。
- 印度料理シタール/検見川 ←千葉の僻地で大行列の超有名カレー屋。
- コチンニヴァース/西新宿五丁目 ←「なぜここに?」と住宅街に突如現れる本格派。
カレーにまつわる単語が辞典形式にまとめられ、知っていそうで全く知らないカレーエピソードがたくさん詰まっています。気合を入れてカレーを食べに行く前に目を通してから臨むと楽しさ倍増!