餃子李(ギョウザリー)/薬院(博多)

博多出身の方にオススメされて行ったお店。他の博多在住者に聞いても皆一様に誇らしげに首を縦に振るので間違いのないお店なのでしょう。1988年に薬院で創業した手作り餃子が自慢の中華料理店です。
開店時間の3分後にお邪魔したのですが、すでに半分以上の座席が埋まっていました。店員は全員が中国人であり、店員同士の会話には中国語が飛び交う。まるで中国の大衆食堂にお邪魔したような錯覚をおぼえました。
着席と同時に自動的に並べられる水・タレの皿とモヤシ・ニラ玉。ニラ玉はニラ玉というよりはニラ入りのスクランブルエッグと呼んだほうが良いかもしれません。料理下手の主婦が作り置きしたようなカチカチの冷え冷えであり、あまり美味しくありません。
 ゲストのほとんどは近隣の会社員と思しき人々であり、その大半がランチタイム限定の「焼餃子定食」を注文していました。
しかし私はスペシャリテを余すところなく堪能したい。ゴハンものの定食はパスし、「焼ぎょうざ」と「水ぎょうざ」をW注文。「小籠包」も気になったのですが、先月台湾一周旅行を達成してきたばかりであり小籠包にはうるさいつもりだったので、今回はパス。
まずは「焼ぎょうざ」。博多の餃子といえば親指程度の小さいものをズラりと並べることが一般的ですが、当店のそれは赤子のゲンコツほどのサイズがあります。小麦粉から手作りで皮を作り、注文を受けてからバリっと焼き上げた餃子は見るからに美味しそうです。
具材もギッシリ。肉だけでなく野菜も多いのが特徴的であり、双方のエキスがスープとなって小籠包のように迫りくる。下味が強いのでタレなど漬けずともそのままで美味しい。これで8つ600円というのは薬院の奇跡である。
少し間をおいて「水ぎょうざ」。ピークタイムだというのにゲストの注文内容ならびに食べるペースに気を配ってくれています。
餃子のタイプによって皮の厚みを変えてあるようで、「焼ぎょうざ」に比べると相当に皮が分厚くおなか一杯になります。モチモチとした食感は病みつきとなるのですが、「焼ぎょうざ」に比べるとパンチに欠ける面もありました。一見のお客は、まずは「焼ぎょうざ」 を注文したほうが良いでしょう。
良いお店を見つけました。日本人でこのお店を悪く言う人はまずいないでしょう。今度は夜にお酒を前提として大人数で色々注文したいな。通販も行っているようなので、中華版のホームパーティーで使ってみようっと。


食べログ グルメブログランキング

人気の記事

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

関連ランキング:餃子 | 薬院駅薬院大通駅渡辺通駅