なお、日本人は盆暮れ正月などの大型連休には欧米などの遠方を狙うことが多く、土日祝などの小連休が最も混雑し価格が跳ね上がる安近短な地域は意外に安く、空いています。なんならマイルでの特典航空券の枠すら確保できるレベルです。
また、中国政府が台湾の観光産業に打撃を与えるために8月から中国人の台湾旅行を禁止したので、台湾じゅうの観光地とホテルが空いています。世界情勢の波に上手く乗れば、漁夫の利的な旅行ができるのだ。
■サクララウンジ/成田空港
https://tabelog.com/chiba/A1204/A120401/12020572/
JALの国際線ではファーストクラスラウンジしか入ったことがないため、国際線のサクララウンジに入るのは初めてでウキウキです(決して調子に乗っているわけでも自慢しているわけでもない)。
第一印象は「広い、子供が少ない」。ここ数年のANAラウンジの混雑は異例を通り越して異常であり、そこらのフードコートと大差ない品質に成り下がってしまったのですが、JALのそれについてはそれなりに客層が維持できているような気がしました。
最近流行の、ラウンジエリアとダイニングエリアを分ける仕組みです。食事についてもANAのそれよりも数段レベルが上であり、ちょっとしたホテルの朝食ビュッフェに比肩する品揃えでした。
大好物の明太子がありました。それも結構立派なサイズの極太モノであり、これで「やまや」の食べ放題に行列する必要は無くなった。味濃い系のオカズをかき集め、ビールと共に味わえば立派な居酒屋。
〆のビーフカレーも中々の味わい。野菜がたっぷりと溶け込んであり複雑な味覚を構成しており、ホテルで1,800円で提供されても納得の味わいでした。一方で、色んな国や宗教の人が出入りするラウンジなのだから、ビーフという食材を用いるのはいかがなものか。他方、ANAはチキンに徹しているのですが味はJALよりも数段劣る。どちらも帯に短し襷に長しといったところでしょう。
■JL805/成田→桃園
「機内食はどうせ不味いのだから、せめて身体に良いものを選ぶべき。特別食は追加料金不要な割になかなかイケる」との助言を得、代々木上原「和のかし 巡(ワノカシ メグリ)」に敬意を払ってヴィーガンを指定。するとCAからどことなく丁重に扱われ、食事もいの一番に持って来られるので、なんとなく気まずくなりました。あと、ハーゲンダッツ貰えない。なるほどアイスクリームには大量の乳脂肪が含まれていたか。
■台湾桃園国際空港
https://www.taoyuan-airport.com/japanese
もし貴方が私の情報収集能力を信じるのであれば、両替は税関を抜けてからの両替商で行うのが一番です。羽田や成田で両替していくのは論外で、台湾に入国したからと言って、税関を抜ける前でもレートが良くない。
ここから「高鐵」という、台湾の新幹線に乗り台中に向かうのですが、高鐵の駅は空港からは数キロ離れています。空港から高鐵駅までタクシーやバスでも行けるのですが、何かと安心なのはMRTと呼ばれる電車。写真のスイカ的なものを購入し十数分で高鐵の桃園駅に到着。
■台灣高鐵桃園站(Taoyuan HSR Station)
https://m.thsrc.com.tw/tw/StationInfo/Index/fbd828d8-b1da-4b06-a3bd-680cdca4d2cd
空港からMRTで桃園駅に到着し高鐵(新幹線)に乗り換えます。その際、KKdayという台湾のネット系旅行代理店経由で外国人用の乗り放題パスのバウチャーを事前購入しておくと便利です。日本で印刷しておいたバウチャーを高鐵のチケットオフィスの方に見せると、いくつかの手続きの後、乗り放題パスを貰えます。
「台鐵」という台湾のJR的な電車が5日間乗り放題(特急もOK)に加え、うち指定した2日間は新幹線指定席も利用でき、料金は1万円弱というナイスなパスです。新幹線のみのプランなど、いくつか券種があったので貴方の旅行計画にふさわしい1枚を選びましょう。
新幹線がホームに滑り込んできました。JRの700系の改良型であり、製造は川崎重工業・日立製作所・日本車輌の製造。高鐵は日本として新幹線の車両技術を輸出・現地導入した初めての事例であり、日本の新幹線とほとんど同じに見えます。
■台灣高鐵台中站(Taichung HSR Station)
新大阪と大阪の関係のように、高鐵の台中駅は在来線の台中駅から数キロ離れています。高鐵の台中駅に直結している在来線の駅名は「新烏日駅」と、ややこしい。加えて乗り換えに結構な距離があり本数も少ないので、タクシーやuberで移動したほうが良かったかもしれません。
■新驛旅店台中車站店(CityInn Hotel)
https://www.cityinn.com.tw/C5/tw/
ホテルは台中駅すぐ近くのチェーン系ホテルにしました。が、館内の壁紙や部屋の内装が大胆にアニメです。
決して広くはありませんが、清潔で機能的。1室1泊1万円程度であり、英語も日本語も通じます。wifiが遅いのが難点ですが、数泊する程度であれば許容範囲でしょう。
■宮原眼科/台中
https://www.takemachelin.com/2019/09/miyahara.html
「世界で最も美しい眼科」と呼ばれる建物が在来線台中駅から10分ほどの地にあります。日本統治時代に宮原武熊医師が「宮原眼科」を開院。戦後に宮原医師は日本へ帰国し、その後色々あって放置されていたのですが、そこに目をつけたのがパイナップルケーキで有名な台中の菓子屋、日出グループ。赤レンガ造り2階建ての廃墟を上手くリノベし、スイーツショップとして再生しました。詳細は別記事にて。
■春水堂創始店/台中
https://tabelog.com/taiwan/A5404/A540401/54002275/
日本だけでなく世界的なブームとなりつつあるタピオカミルクティー。その発祥の地が当店。入口の地面には「世界珍珠奶茶發源地」と刻まれています。台湾でお茶と言えば温かい飲物ですが、それを冷たくし、タピオカまでぶち込んでしまう奇行に出ると、どういうわけかウケてしまい、今や国民的な人気を博すようにまでなりました。
店内での飲食(食事メニューもいくつかある)だと透明なグラスに入れてくれるのですが、テイクアウトだと紙コップなのでインスタ映えないのでご注意を。
■忠信市場/台中
「打ち捨てられた市場に若者がカフェやギャラリーをオープンし、リノベ市場としてちょっとしたオシャレスポットになっている」との情報をもとに訪れたのですが、全然リノベされている気配はなく、ただの廃墟でした。
どうだこのファイナルファイト感。賑やかなのは週末であるらしく、私が訪れたのは月曜日だったからかもしれませんが、それにしても根本的にボロい空間です。時間が限られた旅行者は後回しにすべき観光地でしょう。
■逢甲夜市/台中
逢甲大学近くにある夜市。台中の中心部からはアクセスが悪く、uberやタクシーで向かいましょう。若者向けのショップや屋台が多く、原宿のような雰囲気です。
ガイドブックやネット上の記事にはB級グルメの聖地のような扱いを受けていますが、あくまでもB級グルメでありお祭りの屋台メシ程度のレベルです。
決して旨くはなく、食が充実しているようで充実していません。いずれも100円か200円程度の価格設定なので、それ相応のクオリティであり、ややもするとセブンイレブンのホットスナックのほうがレベルは上です。
食べ歩きには見切りをつけ、夜市からは少し離れた名も無き丼屋で夕食。やはり厨房を構え、座って食べることを前提に設計された料理は食べ歩きとはレベルが違う。これで1杯100円だ。
台湾一周旅行「環島」目次