あの広々としたフロアをもう一店舗の飲食店と分け合っているため、とにかく贅沢な空間使いです。「Celeste(チェレステ)」とは、「碧空」「天空」の意であり、その名の通り大きな窓からは美しい眺望が広がります。
前菜は「オマール海老とサーモンのテリーヌ レムラードソース」。多種多様なハーブを用いており味わいの移り変わりが楽しむことができ、大変手の込んだ1皿であることは理解できますが、味覚のパンチは乏しい。なお、当店はイタリア料理店ですが、フランス料理との境界は曖昧です。
パンはチャパタ的なものであり深みがあってグッド。自家製のホイップバターも優しい味わいで美味しかった。
「ハモとフォアグラのフラン」。いわゆる西洋風の茶碗蒸しであり、ラップで閉じ込められた松茸の香りが印象的。ハモのカットが大きくムシャムシャと食べ応えがあります。
「ムール貝と黒あわび茸のカルボナーラ」。これはもう、反則的に美味しい1皿です。卵黄を中心としたソースがとにかく濃厚で、キノコの香りもセクシー。パスタは太く、麺そのものとして相当に美味しいです。ここまでで充分に旨くそれ以上は味が混ざりすぎるという意味で、ムール貝は若干余計に感じてしまいました。
「和牛フィレ肉ソテーとすね肉の煮込み」。焼きと煮込みを1皿で同時提供するという、ありそうでないメインです。肉の質が素晴らしく、トリュフが香る王道系のソースもお見事。敷かれた玉ねぎのピュレの強い甘味も魅力的。
栗の名産地、笠間産の栗を用いたモンブラン。プーリニーサンピエールのような外観にスプーンを入れると、何の抵抗も感じないエアリーな触感ならびに食感。味はモンブランそのものなのですが、ここまで軽く食べやすいモンブランは珍しい。アイデア賞な再構築でした。
コーヒーはもちろんのこと、あんころ餅的なチョコ(?)もすごく良い。こういった小菓子にまで意識が向くお店は大抵全てのレベルが高いものです。
大満足のディナーでした。ASOの名を冠したレストランとして料理・サービス・雰囲気全てが上質でありながら決して格式張ることのない、居心地の良いレストランです。ランチメニューはよりお得であり、子供の入店も座席によってはOKのようなので、親族での会食にも最適。大変使い勝手の良いお店でした。
関連記事
麻布十番はイタリア料理屋も多い。ただし、おっ、と思えるお店は少数です。個人のお店のランチが狙い目ですね。
- プリンチピオ ←完全無欠なイタリアン。
- アルヴェアーレ ←当店のお値打ち感は半端ない。
- カーザ ヴィニタリア ←ゴージャスなハコの割に極めてリーズナブル。オススメです。
- Lasen(ラセン) ←インテリアと味覚のギャップ。
- オステリア ディエチ ←麻布十番中の犬好きが全員集合。
- ラ ブリアンツァ ←移転後の大箱はまるで別の店!
- ラコメータ ←老舗で質実剛健。ランチの費用対効果が抜群。
- ラパスタイオーネ ←ランチのパスタセットが良い。夜はチョイ割高。
- サヴォイ ←ピザの名店。ランチなら2枚食べちゃう。
- ラパルタメント ディ ナオキ ←4,000円でこの手の込み方は異常。
- 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
- 麻布十番で300軒食べ歩いた男の麻布十番オススメランチ7選!
- 麻布十番で300軒食べ歩いた男の麻布十番オススメディナー7選!