代官山ASO チェレステ/二子玉川

代官山「リストランテASO」のセカンドライン「代官山ASOチェレステ」。日本橋と二子玉川にそれぞれ出店しており地名が入り混じって大そうややこしいのですが、整理すると、今回は玉川高島屋南館11階にある「代官山ASOチェレステ二子玉川」にお邪魔してきました。
あの広々としたフロアをもう一店舗の飲食店と分け合っているため、とにかく贅沢な空間使いです。「Celeste(チェレステ)」とは、「碧空」「天空」の意であり、その名の通り大きな窓からは美しい眺望が広がります。
前菜は「オマール海老とサーモンのテリーヌ レムラードソース」。多種多様なハーブを用いており味わいの移り変わりが楽しむことができ、大変手の込んだ1皿であることは理解できますが、味覚のパンチは乏しい。なお、当店はイタリア料理店ですが、フランス料理との境界は曖昧です。
パンはチャパタ的なものであり深みがあってグッド。自家製のホイップバターも優しい味わいで美味しかった。
「ハモとフォアグラのフラン」。いわゆる西洋風の茶碗蒸しであり、ラップで閉じ込められた松茸の香りが印象的。ハモのカットが大きくムシャムシャと食べ応えがあります。
「ムール貝と黒あわび茸のカルボナーラ」。これはもう、反則的に美味しい1皿です。卵黄を中心としたソースがとにかく濃厚で、キノコの香りもセクシー。パスタは太く、麺そのものとして相当に美味しいです。ここまでで充分に旨くそれ以上は味が混ざりすぎるという意味で、ムール貝は若干余計に感じてしまいました。
「和牛フィレ肉ソテーとすね肉の煮込み」。焼きと煮込みを1皿で同時提供するという、ありそうでないメインです。肉の質が素晴らしく、トリュフが香る王道系のソースもお見事。敷かれた玉ねぎのピュレの強い甘味も魅力的。
栗の名産地、笠間産の栗を用いたモンブラン。プーリニーサンピエールのような外観にスプーンを入れると、何の抵抗も感じないエアリーな触感ならびに食感。味はモンブランそのものなのですが、ここまで軽く食べやすいモンブランは珍しい。アイデア賞な再構築でした。
コーヒーはもちろんのこと、あんころ餅的なチョコ(?)もすごく良い。こういった小菓子にまで意識が向くお店は大抵全てのレベルが高いものです。
大満足のディナーでした。ASOの名を冠したレストランとして料理・サービス・雰囲気全てが上質でありながら決して格式張ることのない、居心地の良いレストランです。ランチメニューはよりお得であり、子供の入店も座席によってはOKのようなので、親族での会食にも最適。大変使い勝手の良いお店でした。


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東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。Kindleだとスマホで読めるので便利です。

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