急遽飲みに行こうということになり当日予約したのですが、店内は我々ともう1組だけでした。壁に大きな絵が描かれていたり、巨大な写真が立てかけられていたり、ハイチェアもあればソファもあったりと、とりとめのない内装です。片付いていない友達の家に来た感覚。
生ビールはプレミアムモルツであり結構おいしい。 雑然とした店内ながらビールサーバーのメンテナンスは完璧にこなしています。ちなみにサービスの女の子たちは皆元気ハツラツで感じが良く、手が空いている際は延々と恋バナをしているのが微笑ましい。客も店も総じて緩い空気感のお店です。
最初にサラダ。水菜が主体の安っぽい味わいであり、シーザーサラダドレッシングの工業的な味覚が良く合います。
おつまみ3種。これは意外にも美味しかった。気のきいた居酒屋の逸品メニューとして出しても問題ないレベルでしょう。
さて本題。我々は5,000円の食べ放題&飲み放題コースを注文。まずは肉寿司。スーパーのパック寿司のように美しく整形されたシャリに、牛肉や鴨、鶏ハムなどがペッペッペッと置かれただけの代物です。つまり全然美味しくありません。
お次は焼肉。沈み込みの深いソファーにカセットコンロが配備され、まるで友達の家の焼肉パーティに参加するかのような既視感。
赤身肉は牛カルビ、牛ハラミ、ロース、タンなど。安物のカット済み輸入牛を解凍してそのまま出したかのようなニュアンスがあり、ここ数年で食べた焼肉の中で一番不味かった。それでも十番で食べ放題&飲み放題で5,000円なのだから、まあ、こんなものかもしれません。
赤ワインを注文するとコップで出てきました。そのへんのワインバーの2~3倍の量を誇り、雑な焼肉のお供としては悪くない味わいです。ガブガブ飲んだので結構酔ってしまいました。
こちらはトントロ、鶏ハラミ、鶏せせり、ヤゲン軟骨など。いずれも肉のハナマサ的なトーンが強く、郊外ロードサイドの1,980円の食べ放題店に比肩する味わいでした。
「これは世紀の大発明かもしれない」と、連れが肉寿司の肉をひっぺがしてシャリを焼き始めました。肉の部分はそのままツマミに、シャリの部分は焼おにぎり風に仕上げて焼肉のお供として頂く。天才か。
食事は不味く、量と価格で全てをカバーする店でした。とは言え十番は居酒屋で2~3杯のんで軽くつまめばすぐに5,000円は突破する街なので、当店は大変良心的と言って良い価格設定でしょう。焦点が定まらない雑然としたインテリアなどツッコミどころは満載ですが、不思議と居心地は良いです。ちなみに6,000円の肉と魚の割烹コースだと、飲み放題の時間は無制限とフリーダム。おしゃべりを楽しむお店だと割り切れば悪くないお店でしょう。
最後のお客となった我々がお店を出て後ろ手に扉を閉めると、「キャー!!オッツカレイ!」「ウェーイ!」と労働から解放された歓びを爆発させる愛すべき店員たち。こういうノリは嫌いじゃない。
関連記事
麻布十番は隠れた焼肉激戦区。突出したお店は無い一方で、優等生が多い印象です。
- 焼肉 おくむら ←ランチでは都内トップクラスの費用対効果。ハラミが旨いんだ。
- 焼肉苑 ←十番いや日本全体で見たとしてもお得なランチ。
- みやび ←ランチがお得。スープのおかわり無料がバッチグー。
- 叙々苑 ←欠点が何一つ見当たらない。
- 新興苑 ←韓国大使館向かい。日本語が通じず異国情緒満点。
- 大昌園 ←川崎の有名店が都内に初進出。
- コソットエスピー ←お洒落だが割高。
- 韓日館 ←文字通り震え上がるチーズダッカルビランチ
- ブルズ ←半個室なのでのんびりできる。
- 山本牛臓 ←サムギョプサルが良い。レタスとエゴマはお代わり無料♪
- おんがね十番 ←ランチだとオイキムチとカクテキが食べ放題♪
- 鳳仙花 ←老舗の超有名店。
- 焼肉トラジ ←お友達家族とのランチなどで真価を発揮。
- 大邱家(タイキュウヤ) ←常に空いている理由。
- 純豆腐 田舎家 ←店員含め本格派。
- 三幸園 ←ランチの焼肉丼が特徴的。
- 栄来亭 ←創業は1965年、麻布十番で初めてできた焼肉屋。
- 花十番 ←+220円でユッケジャンスープがお買い得。
- Kintan ←雑穀米が美味しい。
- 一番館 ←何この量!?カンナムスタイルかよ。
- 新鮮ホルモン ランボー ←味と量と価格のバランスは十番焼肉業界でトップ
- 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!