串焼 大助(おおすけ)/大門

焼鳥好きの彼女が近所に引っ越して来たので焼鳥で歓迎会。「三田~芝公園~大門エリアを開拓したい!」とのことだったので、大門で一番人気の焼鳥屋を押さえます。
大きなコの字型カウンターにテーブル席がいくつか。 テーブル席に団体客が入っておりすげえうるさい。お店の方は料理人・ホールスタッフともに大変感じが良いのですが、迷惑な客に対しては毅然と立ち向かって欲しいところ。
「お久しぶりですぅ~、あれ?もしかして明けましておめでとう?」薄張りのビールグラスをカチリと優しく合わせます。彼女に会うのは実に半年ぶりであり、やっぱこの子めっちゃかわいいわ。背が高いのがすごくいい。美しさに説得力が増す。
当店は焼鳥が主戦場なのですが、ツマミも小料理屋のように高質で豊富です。小鯵の南蛮漬け。小ぶりながら凝縮感のあるアジを丸のままかぶりつきます。家で作るにはめちゃんこ面倒な料理は飲み屋で注文するに限る。
お通し(?)として大量の大根おろし。まあ、シンプルな大根なのですが野球ボールほどのグランデサイズともなると迫力があります。量は正義なのだ。
真鯵のなめろう。旨味の強い魚肉にたっぷりのスパイスがブレンドされ、最高の酒のツマミです。ここまでその他、牡蠣や青柳、ホヤなども用意されており、ここまで魚介類が充実した焼鳥屋は珍しい。
出汁巻きにはたっぷりのズワイガニが入っています。飲み屋で出汁巻きのような家庭料理を注文するのは「自分で作れるじゃん」という意味で抵抗があるのですが、コチラは自分から積極的に注文しました。なんせカニの量が大漁であり、外から透けて見える程。
焼鳥に入ります。いずれも1本300円前後とやや高めではありますがポーションが大きいため妥当な価格設定でしょう。割にしっかりと火を入れる芸風であり、もうちょっとレア目のほうが個人的には好き。
レバーもしっかりと火が入っています。肝臓の滋味が強くセクシーというよりは野性的な味覚。赤ワインが合いそうです。
ハツ。牛のハツと違って色味は穏やかであり、食べ応えもソフトです。強い旨味とハッキリとした食感。バランスのよい1本でした。
日本酒は1合900円前後と良心的。加えて他所では割と高めに設定される銘柄についてもジャンプアップしない値付けでした。醸し人九平次を2合頼んでスイスイと飲みましょう。
うずらの卵に限ってはレア中のレア。上品な半熟卵が3連単であり、奥ゆかしい味わいです。
せせりが凝っている。せせりは細く小さく食べるお店が多いですが、当店のそれは五平餅のように大きく食べます。トップにはたっぷりのネギが盛り付けられ、焼鳥というよりはより高次元な鶏料理といったところ。
お会計をお願いすると〆に鶏スープをお出し頂けました。鶏の優しい味わいが五臓六腑に染み渡る。お会計はひとりあたり6千円。これは素晴らしいディールですねえ。ここのところ焼鳥業界はアイドル化が進み、全く予約が取れないお店1万円をすっかり超えるお店が増えてきましたが、やっぱりこれぐらいの量と質・価格設定がベストだなと妙に納得した一夜でした。


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