新宿時代と異なり、かなりスタイリッシュになりました。カウンター席からはオープンキッチンが丸見えであり臨場感に溢れます。
ランチは土日祝のみ。3,500円のプリフィクスコースであり自由度の高い組み合わせ。もちろん夜のアラカルトメニューも注文可能。
私は前菜として「シェフのおまかせ前菜の盛合せ」。ピスタチオ入りのパテにカポナータ、真鯛のカルパッチョです。真鯛が筋肉質でフレッシュでした。
連れは「本日のアンティパスト」。イタリア風味のチャーシュー的なもの。ひとくち頂きましたが、調味が薄く印象に残りづらかった。
パンは全然イケてません。水分が抜け切っておりボソボソと味気なく、スポンジを食べているかのような食感でした。
パスタは「海の幸のトマトソース スパゲッティ」を注文。悪くは無いのですが、どうにも家庭料理的というか、素人の私でも再現できる味覚です。ここは追加料金を払ってでも「手長エビのトマトクリームソースのパッパルデッレ」を注文すべきだったかもしれません。
連れはニョッキ。「シャドークイーン」という、紫色のジャガイモを用いたもの。ひとくち頂きましたが、滋味あふれる味わいでニョッキそのものが旨く、加えてトリュフ風味のクリームソースも美味しかった。
私のメインは「オリーブポーク肩ロースの香草ロースト」。どうにもボンヤリとした味付けであり何がしたいかハッキリと伝わってきません。豚肉には臭味が残り、香草の用い方も控えめでした。
連れは「カジキマグロとオニオン、オリーブのトマトソテー、リヴォルノ風」。こちらはトマトの風味ばかりが強く、何の魚を食べているかが取り辛い。
「本日のドルチェ」は良いですね。とりわけ苺のタルトのボリューム感と風味の強さに心を奪われました。
エスプレッソをグイっと飲んで〆。ごちそうさまでした。
料理だけだと3,500円。うーん、こんなもんでしょうか。全体を通じてどうにもピントがボケた味付けであり、記憶からすぐに零れ落ちてしまいそうになる味覚でした。もちろん現代的ではなく、かといって郷土に振り切った剛健さも無い。普通に美味しくはありますが捉えどころのないイタリアンでした。
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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
- TACUBO(タクボ)/代官山 ←ポイントは二番手の存在。
- リストランテ カッパス(Ristorante kappas)/表参道 ←コスパ抜群。質実剛健。
- プリンチピオ ←こんなに有意義な6,800円があるか?
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO)/広尾 ←少量多皿でどれも旨い。
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- リストランテ・オステリア/六本木 ←ベーシックにすごく美味しい。誰もが納得。
- サローネ2007/元町 ←ランチのポモドーロは絶品。グラム数が指定できるもの最THE高。
- トラットリア アマルフィターナ ←精神的にも費用対効果も本物のトラットリア
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- カーザヴィニタリア/麻布十番 ←ゴージャスな店内と落ち着いた雰囲気。そのくせ高くない。
- アクアパッツァ/広尾 ←日本人向けイタリアン。誰が食べても納得の味わい。
- アンビグラム/広尾 ←肉塊に喰らいつく幸せ。やや割高なのが難点。
- サーラアマービレ/銀座 ←ランチのフリーフローがお得。