「さっきのお店、どう思う?」味はまあまあだけど量が少ない。サービスのレベルが低すぎる。スタバを見習うべきだ。とは言え恵比寿の飲み屋なんてこんなもんかな。思ったことを率直に述べる私。
「あたしはね、店員にイケメンをそろえていることが良くないと思うの。イケメンがディスアドバンテージだってこと、知ってた?」どういうことだ、と私は身を乗り出して聞く。これは世の男子を勇気づける企画に違いない。
「女ってイケメンに厳しくって、イケメンってだけでハードルが色々と上がっちゃうの。イケメンがバカだったりポンコツだったりすると、その瑕疵以上に酷く言われちゃう」なるほど、これは面白い議論です。男は単純なので、可愛い女の子は何をやっても可愛く、仮にポンコツだったとしても、男はそれをドジっ娘として愛するのに。
「例えばさ、さっきの男の子、注文したビールを出すの、すっかり忘れてたじゃん?目の前でグラスが空になっているのが丸見えなのに、思い出しもしない。で、こっちから指摘すると、『あっ』とか言っただけで特に謝りもしないで、何事もなかったかのようにそのままビール出したでしょ?そうすると女の子たちは、『お前イケメンだからってスっと出してんじゃねーよ』って思っちゃうわけ」
「あなたみたいなフニャフニャした男がミスしてもエヘヘで済むけど、イケメンはそうはいかない。何か問題があるたびに『イケメンだからって調子乗ってんじゃねーよ』ってディスられる」私がフニャフニャかどうかはさておき、人間は必ずミスをする生き物なのである程度の失敗は仕方なく、その後の対応の真価を問うことのほうが重要なのかもしれません。
「あなただったら、どうしてた?」うっっわー!遅くなってゴメンナサイ!しかも慌てて間違えて2杯持って来ちゃいましたぁ!もちろんお代は1杯分で結構ですが、また店長に怒られるんで、バレないうちに、さあ、ギュっと一気に飲んじゃってください!とでもやるかなあ。
「うーん、まあ、それでいいんだけど、そこまでデキる店員は最初から注文忘れたりしないしなあ。いずれにせよ、あなたはイケメンじゃなくて良かったね。だからあたしは日曜日の夜遅くまで一緒にいる」私はイケメンではなく、加えてイケメンでなくて良かったのか。それで本当に良かったのか。実に複雑な気分である。
ちなみに当店の接客は完璧です。恐らく殆どはバイト等で本業ではないはずなのに、みな察しが良く笑顔が素敵でちょっとした会話も上手い。これはひとえにオーナーや運営会社の意識の問題だと思います。味覚は人それぞれですが、サービスに係る印象は一致するものだ。
夜にひとり1~2杯づつ飲んで、デザートを1皿づつ食べて合計4千円。この空間とこの接客・客層を考えれば実にリーズナブル。ヘンなバーやホテルのラウンジに行くよりも余程居心地が良い。何かが名物というよりは総合力で売っている印象。今度はしっかりとした食事にお邪魔したいと思います。
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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街です。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
- ALTRO!(アルトロ) ←十番カラペティ・バトゥバ!の姉妹店。居心地最高。
- KINOE(キノエ) ←食事が割安。自由度も高い。
- CarneSio east(カルネジーオ イースト) ←なんて素晴らしい費用対効果なのでしょう。
- スブリデオ レストラーレ ←チーズ好きのカーバ神殿
- ガストロノミー ジョエル ロブション ←やはり最強。季節ごとにお邪魔したい
- ラ ターブル ドゥ ジョエル ロブション ←超高級ファミレス
- ビストロアム ←フレンチの出オチ最強選手
- ユーゴ・デノワイエ ←3,000円切るランチでこのレベルなら大満足
- レストラン間 ←日本で最もカリテプリに優れたお店なんじゃないか
- ビストロエビス ←うちの娘もああいうふうに育つと良いんだけれど
- 恵比寿くろいわ ←料理学校の和食クラスの生徒の料理を食べてるみたいな気分
- えびすの安兵衛 ←超行列店。高知名物「屋台餃子」を恵比寿の地で!