2015年に表参道に進出し、徹夜組まで生じるなど盛況を博したDominique Ansel Bakery(ドミニク・アンセル・ベーカリー)。しかしながら2019年2月に突如閉店。その理由は依然謎に包まれたままです。
もちろんニューヨーク本店は元気に営業中。我々は正午ごろにお邪魔したのですが、タイミングが良かったのか店外での行列はナシ(店内では数分待った)で入店できました。
シェフのドミニク・アンセルはフランス生まれのフランス育ち。パリで最も古いパティスリーのひとつである「ペルティエ(Pâtisserie Peltier)」や超有名店「フォション(Fauchon)」で研鑽を重ねた後、ニューヨークの3ツ星フレンチシェフ、ダニエル・ブールー(Daniel Boulud)より引き抜き。その後、新大陸で独立を果たした大人気ペイストリーシェフです。
ドミニク・アンセルは2017年、史上最年少で「The World’s Best Pastry Chef 2017」も受賞。代表作「クロナッツ(Cronut)」を武器に、世界中で快進撃を続けます。うーん、日本からの撤退はますます謎が深まるばかり。
代表作の「クロナッツ(Cronut)」。クロワッサンとドーナツを融合させたハイブリッドスイーツ。バターをたっぷりと練り込んだクロワッサン生地をドーナツのように揚げたお菓子です。
が、味覚としてはちょっとクドい。面白くはありますが、普通のクロワッサンのほうが美味しく感じます。また、フレーバーがしょっちゅう変わり、この日のそれはブルーベリー味だったのですが、これも大味で余計な工夫のような気がしました。
こちらは「フローズンスモア((FROZEN S’MORE)」。アメリカでキャンプファイヤー時に必ず作るスモア(焼いたマシュマロをクラッカーでチョコと共に挟む菓子)をドミニク流にアレンジ。
炙ったマシュマロの中にはアイスクリームが閉じ込められています。これは美味しいですねえ。カリっとした食感の内側はほんのりと温かく、最深部はヒヤっと冷たい。温度帯や食感の変化が魅力的なスイーツであり、NY在住の連れも「NYで最も食べるべきスイーツのうちのひとつ」とのことでした。
代表作、続く。「クッキーショット(COOKIE SHOT)」。ニューヨーカーたちがクッキーをミルクに浸して食べていたことに着想を得、ショットグラス型のクッキーにミルクを注いで頂きます。
これはまあ、見た目通りの味わいですね。味の濃いクッキーと、牛乳。味は中くらいながら、ただただ食べづらいものでした。
ちなみに「クッキーショット(COOKIE SHOT)」はオーダ制であり注文できる時間も限られているのでご注意を。我々はギフトボックス(?)という、作り置きの持ち帰り用のものを買いました。
お店近くのベンチに座って買い食いしていくうちに、行列はグングンと伸びていきます。味はまあまあであり値段はとても高いですが(上記3つで2,500円ぐらい)、アイデアとしては興味深いものが続くので、経験としては悪くないです。人気のショッピングエリアSOHOもすぐ近くなので、お散歩がてらにどうぞ。関連記事
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難解な理論をユルいトーンで柔らかく読み解く専門書。チョコレートに係る基本的な素養から、文学や映画など芸能との関係まで解かり易く解説。ぜひチョコレートを食べながらのんびりと読んでみましょう。
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