ジュウバー(jiubar)/神楽坂

ここのところ神楽坂界隈で大変評判の良いお店。まさに神楽坂の中腹、松屋や銀だこあたりの向かいの雑居ビルの3Fにあります。サインなどは特に無いので、この「SHOT BAR」という看板を目印にしましょう。
3階まで階段で上がります。店の前まで来てもまだ看板は無く、その佇まいは中村玄KOJI MORITA中目黒いぐちを彷彿とさせる。大変な人気店であるため、必ず予約してから訪れましょう。
入店するとオープンキッチンとカウンターが出迎えてくれます。その他、テーブル席が数卓。個室ではないですが、カウンター席とテーブル席の目線が交錯することはないので、ある意味個室のように利用できそうです。
スペシャリテの肉団子。魚香(ユイシャン)という、四川省で魚料理に用いられる酸辛甘の調理法を導入。まさにその3つの味覚が迫り来る。カリっとした外皮の歯ごたえが良く、山椒の風味も食欲をそそる。なんて旨い肉団子なのでしょうか。
焼き野菜のサラダ。色の濃い野菜がたっぷりと盛り付けられ見るからに美味しそうです。火を通してあるためかそれぞれの野菜に凝縮感があり、山椒風味のソースと合わせて実に旨い。
今月のクラフトビールはコチラ。この1缶は1,000円近くし、食事に比べると全体的に酒類の値付けは高いです。ただしトータルで見れば完全に割安なのでさほど気になることはありません。
酢豚は色が薄い。その料理名の通り酸味が強く清々しい味わいであり、昨今の脂たっぷり黒酢主体の濃厚な酢豚業界に一石を投じる味覚です。
レバニラ。このレバニラも変わってますねえ。マッチ箱ほどの大振りなカットのレバーを奥行きのある調味料で炒めていきます。別添えのニラも味が濃く存在感抜群。これまでの人生で食べてきたレバニラはチマチマしたレバーをニラと共にぐちゃんぐちゃんに混ぜてしまうことが多かったですが、当店のそれは、レバーとニラがそれぞれハッキリと主張しており見事でした。
モツの麻辣。覚悟していたほどパンチの強い味わいではなく、むしろマイルド。モツの質も中くらいであり、他の料理に比べるとピンと来ない1皿でした。
こちらは常設のクラフトビール。そういえば、中華料理屋に3種のビールが用意されているのは珍しいですね。一方で、紹興酒の数は少ない。調味の芸風から考えるに、何事にもスカッと爽やかSuperdry 極度乾燥(しなさい)というタイプなのでしょう。
たっぷり胡麻のゆでワンタン。これはめちゃんこ美味しいですねえ。分厚く大振りなワンタンが生地から美味しく、タネのジューシーな味わいに悶絶する。胡麻たっぷりのソースも実に濃厚であり、上質な担々麺を凝縮させたような風味が感じられました。
素晴らしいお店でした。同じ神楽坂の中華と言えばエンジンが有名ですが、当店はエンジンの半額近い価格設定で、味は私好み。神楽坂チャイニーズとしては決定的であり、都内を見渡してもトップクラスに好きなお店です。

ハコが小さく予約には苦労しますが、22時を過ぎれば空席が見え始めるため、フリーでの入店も問題なく、最高の2次会を約束してくれることでしょう。オススメです。


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麻布十番と同様、小さな街ながら魅力的なレストランが数多ある神楽坂。この街で生活を送れば充実した食生活になること間違いなし。一度住んでみたいです。
神楽坂に特化したグルメ本は以外と少ない。本書はモテたい人向けの飲食店情報が中心。高級店やバーなどの紹介が多く、神楽坂らしさが凝縮されています。グラビアの田中みな実の雰囲気が妙にマッチしてる。