【12月25日、火災発生】
2018年のクリスマス、最高気温45℃という砂漠にてエアーズロック登山に勤しんでいた折、「大規模な火災が発生。すぐに確認されたし」と東京から入電。『私が知っているモテる男の人たちに共通しているのは、フレンチ、中華、和食のだいたい3軒くらいを事前に予約しておき、女の子に「(予約していることは言わず)どれが食べたい?」と聞いて、スマートに入店できるようにしておくということ』言い換えると、女の子のその日の気分を最優先することがモテ男であり、ドタキャンによるお店側のダメージなど意に介す必要はない、という呟きです。なるほどこれはネット民がこよなく愛する問題発言である。
「どんなに美人でも、食べ物を粗末にするような女性に共感出来ませんね」「準備していた料理が全部捨てられるんです」「やってる事は非常識な事なので、それをスマートと言っちゃうのはギモンですね」などといった、当然の指摘が同時多発的に発生し、目を見張る速度で大炎上した模様。
事の重大さを理解した彼女はすぐに謝罪と弁明の文章を展開。
「決してそのような行為を良いとは思っていません」「お店には迷惑をかけないように配慮はしていました」「言葉足らずだった」と、追加の釈明を一息で述べます。
「火に油を注ぐ」とはまさにこのことであり、2chを中心としたネット民は大興奮。あまりにも苦しい申し開きに思わず笑みがこぼれます。
さて、このお祭り騒ぎの顛末や彼女の発言の是非はともかく、私が興味深く感じたのは、果たしてこの逸話は事実か否か、という点です。「お店側に迷惑だろ!」などと正論を振りかざす前に、私はより根源的な部分で違和感を持ちました。
私は当該エピソードをフィクションなのではないかと睨んでおり、「あたしクラスになると男子がこんなに気を使ってくれるのよ」とマウンティングを決め込んだところ、思っていたのと違う方向で炎上してしまった、が、実際のところではなかろうかと踏んでいます。
以下、私が持った違和感について述べさせて下さい。
【3つの違和感】
①「モテる男の人たち」の定義が異なる?
「モテる男の人たちに共通」と述べるからには、彼女の周囲にそのような男性が3~4人はいるのでしょう。一方で、私の身の回りの「モテる男たち」にこのようなことをする輩はひとりもいません。第一の違和感です。
例えばモテる男の代表格である私について。まるで自慢しているようであり恥を晒すようでもあるので自分の話をするのは好きではないのですが、私は人生においてこのような予約の入れ方をしたことは一度だってありません。
というか、私クラスのモテ方をしてくると、(まるで自慢しているようであり恥を晒すようでもあるので自分の話をするのは好きではないのですが)下記のように女の子のほうからお店を予約してくれるものです。
(例1)
(例2)
(例3)
また、「もう俺、クラジミア2年ぶり8回目なんだよね。紅白歌手みたいでしょ?」の友人Aなどについても、このような予約の入れ方をすることは絶対になく、女の子を泣かせることはあっても、お店などの他人に対しては実に紳士的な、配慮に満ちた行動を心がけています。こうなってくると、もはや「モテる男の人たち」の定義が、彼女と私の間で大きく異なっているのではないか、そんな気がしてきました。
②カテゴライズが雑
「フレンチ、中華、和食」など、今時そんな分類で食事に臨む人なんているのかなあというのが第二の違和感です。
「フレンチ、中華、和食」。実に象徴的なカテゴライズであり、確かにウチのオカンであればこのような分類をしなくもないですが、イマドキの食に興味を持った善男善女がこのような雑な整理の仕方をするのかね、というのが率直な感想です。
例えば和食。和食であっても比較的サッパリとした鮨なのか、一般的にヘヴィとされる天ぷらなのかで心と身体の持ちようは大きく変わってきますし、鮨に限ったとしても、はっこくで32カンを食べるのかすし初で4合飲むのかでは意味がまるで異なる。
それに、「中華が食べたい!」なんてリクエストする女の子なんて存在するのでしょうか?「シーズンだから上海ガニを食べたい」「趙楊が火鍋専門店はじめたんだって」「楽記でワイン飲みたい」「エンジンの酢豚が食べたい」のように具体的な要求は良く聞きますが、「中華が食べたい!」のように大雑把な要望を出す女性像が上手く浮かばないのです。一見、美食に興味は持っているようだが緻密さに欠ける。そして、その付け焼刃が急造であればあるほど、その3つの選択肢からはフレンチを選択するはずである。
ちょっとわかりにくいので言い換えます。本気で中華を食べたい人は「中華を食べたい」などアバウトな言い方はせず具体的な食材・料理・店名を指定するはずであり、単なるグルメ気取りであれば中華など映えないジャンルではなくフレンチをリクエストするに違いなく、結果として「中華が食べたい!」などどいう要求はこの世に存在しないのではないか、しかるに中華を事前に予約しておく必然性は無いのではないか、という推測です。
③誘っておいて下駄を預けるのはスマートではない
私が女性であったならばTPOに合わせた服装を心がけたいし、少し歩きそうな場所であれば細いヒールは避けたいし、あまりに高価かつオゴリが明らかな場合であればせめて手土産ぐらい用意したいし、コースが長そうな店であれば内臓を整えておきたい。つまり、お店によってそれに至る準備作業が全く異なるので、事前に具体的な店名を伝えてもらわないと、とっても困っちゃうのです。当日の店選びは全くスマートなんかじゃない。第三の違和感です。
そもそも、人のことを誘っておいて、当日になって「どれが食べたい?」などと突然に下駄を預けるのもいかがなものか。他人の貴重な時間を頂戴するのだから、要望は苦手な食材やアレルギーを聞く程度に留め、後は自分のセンスと経験・情報量を駆使してベストな店を提案すべきでしょう。女子の期待と想像力を凌駕してこそスマート。
「どれが食べたい?」と女子の意向を伺うのは一見親切そうでいて、実際のところ「選んだのはキミだよね」と、責任逃れしているに過ぎません。デートの終盤で「この後どうする?」と聞いて「ホテルに行こう!」と答える女は存在しない、という議論に似ています。ぜんぜん似ていませんかそうですか。
そんなことを、世界の中心で考えていました。
例えば和食。和食であっても比較的サッパリとした鮨なのか、一般的にヘヴィとされる天ぷらなのかで心と身体の持ちようは大きく変わってきますし、鮨に限ったとしても、はっこくで32カンを食べるのかすし初で4合飲むのかでは意味がまるで異なる。
それに、「中華が食べたい!」なんてリクエストする女の子なんて存在するのでしょうか?「シーズンだから上海ガニを食べたい」「趙楊が火鍋専門店はじめたんだって」「楽記でワイン飲みたい」「エンジンの酢豚が食べたい」のように具体的な要求は良く聞きますが、「中華が食べたい!」のように大雑把な要望を出す女性像が上手く浮かばないのです。一見、美食に興味は持っているようだが緻密さに欠ける。そして、その付け焼刃が急造であればあるほど、その3つの選択肢からはフレンチを選択するはずである。
ちょっとわかりにくいので言い換えます。本気で中華を食べたい人は「中華を食べたい」などアバウトな言い方はせず具体的な食材・料理・店名を指定するはずであり、単なるグルメ気取りであれば中華など映えないジャンルではなくフレンチをリクエストするに違いなく、結果として「中華が食べたい!」などどいう要求はこの世に存在しないのではないか、しかるに中華を事前に予約しておく必然性は無いのではないか、という推測です。
③誘っておいて下駄を預けるのはスマートではない
ところで、当日になって「(フレンチ、中華、和食の)どれが食べたい?」などと聞かれても、女子サイドとしても困りませんか?ペルー料理が食べたかったら何て言えば良いのでしょう?焼肉が食べたかったらどうするんでしょう?仮にスマート(ワラ)に焼肉屋を用意してくれたとしても、その日のお洋服が焼肉屋向きでなかったりする可能性も大いにあります。
私が女性であったならばTPOに合わせた服装を心がけたいし、少し歩きそうな場所であれば細いヒールは避けたいし、あまりに高価かつオゴリが明らかな場合であればせめて手土産ぐらい用意したいし、コースが長そうな店であれば内臓を整えておきたい。つまり、お店によってそれに至る準備作業が全く異なるので、事前に具体的な店名を伝えてもらわないと、とっても困っちゃうのです。当日の店選びは全くスマートなんかじゃない。第三の違和感です。
そもそも、人のことを誘っておいて、当日になって「どれが食べたい?」などと突然に下駄を預けるのもいかがなものか。他人の貴重な時間を頂戴するのだから、要望は苦手な食材やアレルギーを聞く程度に留め、後は自分のセンスと経験・情報量を駆使してベストな店を提案すべきでしょう。女子の期待と想像力を凌駕してこそスマート。
「どれが食べたい?」と女子の意向を伺うのは一見親切そうでいて、実際のところ「選んだのはキミだよね」と、責任逃れしているに過ぎません。デートの終盤で「この後どうする?」と聞いて「ホテルに行こう!」と答える女は存在しない、という議論に似ています。ぜんぜん似ていませんかそうですか。
そんなことを、世界の中心で考えていました。
【彼女の真意、灯台下暗し】
帰国後、人心地ついたのち、改めて今回の騒動についておさらいすると灯台下暗し。彼女のツイッターのプロフィール欄に重大な事実が記載されていることに気がつきました。
「3度の飯よりコスメが好き」 。あ、この人、コスメ食べてる!しかも「特にリップLOVE」ですって。なるほどこれは盲点でした。「3度の飯よりコスメが好き」という観点で、彼女の発言を振り返ってみましょう。
納得ですね。コスメを食べている彼女にとって、「フレンチ、中華、和食」というのは恐らくコスメの生産国を指しており、私が知っているメーカーを挙げるとすると、ゲラン、ダイソー、資生堂あたりでしょうか(門外漢なので違っていたらすみません適当です)。なるほどクリスマス当日の、19:32というゴールデンタイムにこのような投稿ができるのも、コスメ(特にリップLOVE)を食べるにそう時間は要しないことのあらわれでしょう。
飲食店のサービスは在庫できないのでドタキャンを喰らうとダメージ大ですが、コスメであれば話は変わってきます。もちろん返品は褒められた行為ではありませんが、いくらかは在庫ができる商売でもあるので、彼女がそのような発言をするに至った心境はわからなくもありません。
彼女の釈明文においても「お店には迷惑をかけないように配慮はしていました」と述べられています。恐らく当該モテ男は返品するのではなく自宅に保管し、また別の機会に持ち出すなりメルカリに売るなりしているのでしょう。うん、全て筋が通っている。完璧だ。
【燃料投下ギフテッド】
【燃料投下ギフテッド】
学歴ロンダリングやデジタル万引きなどこれまでも何かとトラブルが多く、画像盗用を指摘された際に「サングリア飲みたい」など強気でスルーを決め込み「サングリアおばさん」と命名された過去があるなど(「松下侑衣花さんまとめサイト」参照)、彼女はインターネットの世界に燃料を投下するギフテッド(天才)なのでしょう。踊らされているのはネット民のほうである。
彼女が言う通り、彼女はまだまだ年端も行かぬ女の子なのだから、ちょっとした失言をことさらにあげつらうのはさすがに可哀そう。「ああ、あのドジっ子、またやっちゃったな、可愛いなあ」程度に、生温かく見守っていきたいと思います私は。今度オススメのリップ教えてもらおうっと。中華がいいな。#ゆいリップ 💋 #美金 ❤️ #ゆいコス
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。