ナプレ(Napule)/六本木


20代の女子とランチ。天気が良かったので、シカゴ風ピザでもつまみながらクラフトビールをたっぷり楽しみたいと思い、浜松町「デビルクラフト」を提案すると、
と、実にワガママな回答。これが女という生き物である。その後、ここはどうだ?あそこはどうだ?と10ばかりの店を案出するのですが、どれもこれも決定打に欠けるようですべて却下され、
私は疲れてしまいました。
結局、会ってから「ナポリ風ピッツァを食べたい。ただし天気が良いので外で」という意向を引き出し、それならばミッドタウンのナプレはどうだと提案。「ああ~、大学生の時によく行ったな~、懐かしい」生意気な女子大生である。

さて本題。食べログ百名店にも選ばれている本格的なナポリピッツァ屋であり、ナポリの名工を招聘して造りあげた薪窯が自慢。ピッツァだけでなく、南イタリアの郷土料理もズラりと並ぶ。
無事テラス席をゲット。彼女のリクエストに全て応えた私のアレンジ力に乾杯。「そういえば、ごめんねお誕生日祝い、遅くなっちゃって」私の誕生日は11月下旬なのですが、当然にその前後の私は予定がパンパンであり、加えて12月は長く海外に行ってしまうため、結局彼女に畏まってお祝いして頂く日取りは誕生日から2か月後の1月下旬となってしまったのです。
ピッツァが焼けるまでフォカッチャをつまむ。が、これ美味しくないですね。水分が抜け切っておりカラッカラで、まるでタワシを食べているかのようでした。

せっかくお祝いしてくれるのにこんなこと言うのも何だけど、きみ、スケジュール調整、ものすごく下手だろう?と問うてみる。「えっ、ショック。。。でも、同じことを他の人にも言われたから、そう、なのかな?」なるほど自覚症状なし、か。
シーズン商品の、ポルチーニとハムのピッツァ。ポルチーニがエリンギのようにゴロゴロと入っており嬉しくなる。しかしキノコそのものに凝縮感はあまりなく、ポルチーニの芳醇な風味などは感じることができず、やはり味覚もエリンギと同等です。これで2,600円はちょっと高いなあ。

「この前もね、Aさんに候補日聞かれたから3つ挙げたの。でも、確定するまでに少し時間があったから、その3つがどんどん埋まっていったのね。で、結局、Aさんが予定を決めた後に『ごめんその3つ埋まっちゃった』って言ったら、『何のために候補日を挙げたんだ!』って怒られちゃって」
マルゲリータは安定の美味しさです。トマトソースの酸味と旨味のバランスがとても良い。モッツァレッラチーズの量もたっぷりであり、小麦の味の強い生地と共にパーフェクトな味わいでした。ただ、1,800円ってのはやはり高い。平日ランチであればサラダや飲み物が付いて似たような値段だそうなので、平日に来るべきお店なのでしょう。

僕からも聞いていいかな?何のために候補日を挙げたの?「え?だって、聞かれたからその時点で空いてる日を答えただけなんだけど」でもさ、その候補日情報をもとにAさんは他の参加者と調整したり、お店を予約したりするわけでしょ?であれば確定するまでの間は、自分が挙げた候補日はブロックしておくべきじゃないかな?「そんなことしてると、あたしは何も予定を入れられないじゃない!」入れるなよ。
食後はミッドタウン裏のお庭をお散歩。抜けるような青い空。色鮮やかな紅葉。それらを鏡のように映す池。不思議とよく似合う超高層ビル群の構造美。これが六本木の美点である。

そういう時は、後からお誘いをしてくれた人に対して「その日は〇〇の候補日になっていて予定調整中。OKかもしれないし、NGかもしれない。それでも良ければ」って、正直に言うべきだと思うよ。「なるほど、その発想はなかったわ」と彼女は膝を打つ。メキメキという音が聞こえる。彼女は今、急速に力をつけたのかもしれない。


このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

関連記事
六本木は難しい街です。おっと思えるリーズナブルな店から、高くてギラギラしてるだけのハリボテのようなお店も多い。私が好きなお店は下記の通りです。
レストランの在り方に迫るというよりは、六本木の今にクローズアップした特集。ラグジュアリーで儚い夜の街へと誘うガイドブック。紙媒体は売り切れちゃうのでお早めに。

関連ランキング:ピザ | 乃木坂駅六本木駅六本木一丁目駅