古宮/赤羽橋

 
ちらし丼のポーションが衝撃的な「麻布魚治鮨」のお隣。軒先に掲げられたメニュー表に「営業時間11:30~」と書かれており、その時間に到着したのですが、待てど暮らせど扉は閉まったまま。中で動く人影に「表で客が待ってますよ」とさりげなくアピールすると、ようやく店員が登場し「準備に時間がかかっており、開店時間が遅れます」と開会しない宣言。
人間だれでも調子の良し悪しはあるものだから仕方ない。が、「このままだと間に合わない」ぐらいの判断はつくでしょうよ。「本日は正午オープン」とでも張り紙しておけば、客に無駄な待ち時間を強いることはないのに。「あとどれくらいで入れますか?」と店員に聞くと、悪びれるでもなく「私もわかりません」と即答。こりゃダメだ。
入口すぐのキャッシャーで事前に注文するスタイル。私はスペシャリテの「タンメン」を注文。なんでもシェフは広尾の上海料理の名店「春秋」での修業経験があるそうです。

店内はテーブル席が6つほどであり空席だらけなのですが、なぜか相席を強要されます。ガラガラの店内に見知らぬ1人客が4席テーブルに押し込まれる様は実にシュール。店員は一応敬語を話すのですが敬意は全く感じられない。接客態度は非常に悪く、鳥居みゆきのような不気味さがあります。
中華料理の美点はそのスピード感にありますが、当店は調理時間が長く、「タンメン」の提供までに20分近くを要しました。おまけに丼を投げるように置いていく店員。もちろん私が悪さをしたからそのような態度というわけではなく、どの客に対しても塩対応を徹底しているようです。
味は普通。量だけは立派であり、モヤシなど1人前で1袋以上を用いているのではないかと思えるほどのボリューム感。スープもたっぷりであり、ラーメン屋では汁を飲み干すことが多い私ですら、かなりの量を残してしまいました。

私は食べるのが遅いので、私が食べている最中にも相席者が入れ替わり立ち代わり落ち着かない。加えて店員の食器の片づけ方が雑。食器を放り投げるように下げるので、そのたびにガチャンガチャンと皿が鳴りヒヤヒヤします。

お会計は800円。立地とボリュームを考えればまずまずです。主導権はすべて店にあるため、費用対効果にはいくらか貢献しているのかもしれません。東麻布で1,000円以内で腹さえ膨れれば何でもいい、という方にオススメのお店です。


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