客室は143室のみのスモール・ラグジュアリー。ロビーも家庭的で落ち着きのある誂えでありセンスを感じます。
今回はロビー階に入居するメインダイニング「KASA(カサ)」へ。客室数に比べるとかなりの大箱であり、宿泊客以外のゲストもウェルカムな空気感。壁一面が窓であり採光抜群。気楽な内装であり、カジュアルに利用する雰囲気です。
ランチセットは2,700円。その他いくつかのアラカルトも注文できるのですが、やはり前菜+メイン+パン+コーヒーのセットメニューが圧倒的にお得。
パンはシアバターを用いたものらしいのですが、あまりシアバター感は感じられず。しかしながらパンそのものとしての品質は高く、フレッシュなオリーブオイルと岩塩をつけて食べれば立派な1皿です。
シェフおすすめの前菜。マスのマリネであり、味は悪くないのですが量があまりにも貧弱です。一般的なレストランであればアミューズ程度の端役しかもらえないことでしょう。
他方、メインディッシュはバカみたいにデカい。こちらもシェフおすすめの皿であり、国産オーガニックチキンのローストにワイルドライスがたっぷり添えられています。チキンの調味がスパイシーであり後をひく美味しさでした。
きちんとしたコーヒーに小菓子もつきます。やや酸味が強い攻めのコーヒーであり、好みが分かれそうな味わいでした。
料理はさておき接客が気になりました。隊長のような方の対応にはさすがはプルマンと拍手を送りたいのですが、その他大勢のスタッフが実に使えない。テーブルウォッチングが全くなっておらず、来て欲しい時に来てもらえず、来て欲しくないときに限って近くをウロウロして落ち着かない。料理の説明も雑。
また、ベビーカーを押した若いママが妙に多く、専業主婦の溜まり場あるいは高級フードコート状態です。全員がモンクレールのダウンを着ている。乳幼児の叫び声が癇に障る。せっかくの広々とした空間なのだから、子連れゾーンとアダルトゾーンを分離すれば良いのに。夜に来ればまた印象が違うのかなあ。
高級ホテルのダイニングのランチで2,700円というのはそう悪くない価格設定ですが、まだまだ課題は多いなあという印象でした。
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ホテルでの食事は割高ではあるのですが、サービスも味も大きく外すことは無いので安定枠として確保しています。その中でも私のお気に入りは下記の通り。
- ザ・レストラン by アマン/大手町 ←全てが開放的で健康的
- KASA(カサ・プルマン東京)/田町 ←専業主婦のたまり場
- ニューヨーク・グリル(パーク・ハイアット東京)/都庁前 ←食べ放題なのに食べ放題クオリティではない
- ジランドール(パーク・ハイアット東京)/都庁前 ←ランチステーキがお得
- ピークラウンジ(パークハイアット東京)/新宿 ←21時までであれば6,000円チョイで飲み放題という大盤振る舞い
- キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ/都庁前 ←滞在時間4時間。泥酔。
- アジュール フォーティーファイブ(リッツカールトン東京)/六本木 ←ドレスコードを守る価値がある。
- モダンビストロ タワーズ(ザ・リッツ・カールトン東京)/六本木 ←リッツというブランドと雰囲気を食べる店
- ザ・ロビーラウンジ&バー(ザ・リッツ・カールトン東京 )/六本木 ←「WOWバーガー」13,000円(税サ別)
- レストラン・ブリーズ・ヴェール ←天空のレストラン。ランチの危ない開放感。
- ステラガーデン/芝公園 ←東京タワーが0時に消灯する理由
- ケシキ(K’shiki・マンダリンオリエンタル東京)/三越前 ←抜群の眺望を誇り、床から天井まで一面の大きな窓から息をのむような東京の絶景
- シグネチャー/三越前 ←絶対に外さない、非の打ち所の無いレストラン
- あらし山吉兆/洞爺湖 ←吉兆の技術と北海道の素材が調和。
- レ セゾン/日比谷 ←ジビエジビエジビエ!
- ラベ/西梅田 ←クラシックなフレンチ、正統派
ホテル業界の神と随一のマーケターの共著。サービスする側/される側の両視点があり、「ホテルマンが感動するお客さま」「少しでもお得に、上質な部屋に泊まる方法」などの話題も興味深いです。