行列を避けるため11時の開店と同時に訪れました。当然に1番乗りでの入店であり、15分ほど経っても客の入りは3割ほど。かつての熱狂は落ち着きつつあるのかもしれません。
メニュー構成は至ってシンプル。130グラムの牛カツと味噌汁、ライスのセットが基本形であり、それに明太子やとろろを付けると100円づつ寝あがっていく仕組みです。牛カツそのものを追加するとプラス800円。
注文後数分でセットが供されました。トンカツの名店では着席から20分近く待たされることはザラですが、このスピード感につき、やはり牛カツとトンカツは全く別物の料理と捉えたほうが良いでしょう。
主題の牛カツ。「おいしくお召し上がりいただく為に牛脂を加えております」との案内通り、インジェクションビーフが用いられています。したがって牛肉と言えども「
お肉は石でよく焼いてからお召し上がりください」との案内が明記されています。
極めて柔らかい食感で口当たり。良く言えばジューシー、悪く言えば脂っぽい肉であり、肉そのものの味わいには乏しい。山わさびソースや醤油・わさびをデロンデロンに付けてようやく食べることができるというレベルの肉質です。まあ、1,000円かそこらの定食の肉なので、目くじらを立てるほど悪くもありません。キャベツは一般的なとんかつ屋ほどの量があり、テーブルに置かれたドレッシングと共にどうぞ。
明太子・とろろはそれぞれ100円を要するのですが、味は中くらいでありポーションは小さい。
費用対効果が良くないため、「俺は牛カツを食いに来たんだ」と自身に言い聞かせ、勇気を持って、明太子・とろろ抜きにしてもらうほうが満足度は高いでしょう。
味噌汁も一般的な定食屋のそれといったところ。おかわり100円という価格設定には食指が動きません。
麦飯、とのことですが、その殆どは一般的な白米様であり、麦飯感は乏しい。ちなみにライスのおかわりは1杯まで無料とのことです。支払い金額は明太子ととろろを付けて1,500円。まあ、こんなものでしょう。その値段としては悪くない味わいであるものの、行列して食べるほどでもありません。牛丼屋的なポジションを狙うという意味で、「牛かつを日本の食文化にする」という大見得にも納得。あまり気負うことなく、フラットな気持ちでどうぞ。
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