テーブルは満卓。ひとり客なので何とかカウンター席に滑り込む。勝手がわからず戸惑っていると、近くの常連客より注文の仕方などご指導賜りました。空いているときは口頭での注文が基本ですが、混雑してくると紙に飲みたいもの・食べたいものを記して厨房に提出しておくと確実なようです。
セロリチーズ。セロリのおひたし(?)にたっぷりのマヨネーズと粉チーズを振りかけた、すぐできるツマミです。マヨネーズのわかり易い味わいにチーズの旨味と塩味が酒を呼ぶ。
自家製のポテトサラダ。おお、こいつは旨い。教科書通りのポテトサラダにジャガイモの旨さが響く。キャベツもフレッシュで、1分と要さずペロりと平らげてしまいました。
コロッケは80円。着席の居酒屋で100円を切るというメニューは初めてです。外皮はパリっと、内側はホクっとした由緒正しきコロッケであり、これで80円というのはまさにハイ・パフォーマー。
刺身3点盛り合わせ。これだけ入って1,200円。スーパーで刺身を買うよりも安くつくのではないか。さすがはマグロの本場・静岡。都心の高級割烹と同等の品質がそこにはありました。
冷酒は静岡の地酒「喜久醉」。スっと溶け込むような、流れるような酒躯体であり、あっと言う間にゴクゴクといってしまいます。かなりの量をダバダバと注いでいただき、それでいて460円という価格。
馬刺しは東京であれば5切れで2,000円近く取られることも多い中、当店では30スライスほどが皿一面に敷き詰められて750円と次元が異なり、もはや暗算で何倍お得か測れないレベルです。なんでも当店の出自は肉屋らしく、特殊なルートか何かがあるのかもしれません。
牛ホルモンは580円。このホルモンの質が非常に高く、都心の高級もつ鍋屋のそれを凌駕する味わいです。食欲をそそるタレの焦げた香りにパンチのある脂の旨味、後を引く歯ごたえ。うっかり白飯に手が伸びてしまいそうになる美食です。
お会計は4,000円と少し。しかしこれは大食漢の私がモリモリ食べた結果であり、一般的な善男善女がグループで飲み食いするのであれば、3,000円もあればお釣りが来ることでしょう。何なのこの費用対効果。最高かよ。
客のほとんどが常連のようで、「おうい!克っちゃん!」のように気軽に大将に声をかけて注文する様は見ていて気持ちが良い。客同士でもツマミや酒を融通しあい、まるでひとつの大きな家族の中で食事をしているようです。かといって一見の私を排他することもなく気軽に酒を酌み交わす。静岡に新しい家族が生まれた夜でした。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。