Shan Yoe Yar(シャンヨーヤー)/ヤンゴン

ミャンマーは中国・ラオス・タイ・インド・バングラデシュに国境を接しており、多くの少数民族が暮らしています。その中でもミャンマー東部シャン民族の郷土料理を出してくれるお店がココ。
ヤンゴンにおけるシャン料理店の中では最高級とのことで、ゲストのほとんどは外国人でした。英語もそれなりに通じるしスタッフも感じが良いので、ちょっとした接待にも使えそうです。
ミャンマービールのプレミアムラインを注文。おそらくエビス的な位置づけなのですが、普通バージョンとの違いはあまりわからず。妻はドラゴンフルーツのスムージー。ひとくち頂きましたが水っぽい割に生臭く全然美味しくなかったです。
メニューにかかれた英語からはイメージが掴みづらかったので全てジャケ買い。ピーマンなどの野菜とイカフライの炒め物なのですが、ビールのツマミにぴったりですね。いわゆる日本人が作る野菜炒め的な味付けに、欧米で食べるカラマリフリットを混ぜ込んだような料理であり間違いのない味わいです。
ミャンマーにおいては魚を用いた料理にハズレがないとの確信に従い、魚のチャーハンを注文。が、これはどうでしょう。確かに魚は用いられているのですがそれほど風味が強いわけではない。ゴハンはライスコロッケの内部のようにギュっと圧縮されている感があり、妙にべちゃついた舌触りでイマイチでした。
こちらはスタッフと相談して注文した、スペシャリテのポークベリー。豚バラ肉をさらに脂で揚げるというナイスカロリーな一品。西麻布亀吉の『和牛ホルモンのから揚げ』に近い破壊力があります。

皮目がカリっとしていて美味しいは美味しいのですが、さすがに脂が強烈であり、2切れぐらいで内蔵が悲鳴をあげます。大勢で来た際にみんなでつつきあうのが良い料理でしょう。
こちらもスペシャリテ。直径30センチ弱のドーム状。
実はこれ、特大のメレンゲなんですね。一点の曇りもない真っ白な卵白が美しく、ポール・ボキューズのスペシャリテもかくやという迫力です。
その中にドカドカと魚介類の炒め物を放り込み、もう一度フタをして餡をかける。インスタ女子が泣いて喜びそうな料理です。しかしコンセプトとしては面白いのですが、味そのものは中くらいであり、日本の場末の中華料理屋の八宝菜レベルです。
お腹いっぱい飲み食いして支払額はひとりあたり2,000円弱。安い。外国人向けの最高級店でこの割安感はクセになる。うっかり値段など気にせず好き放題注文してしまいます。アラブの石油王とか中国の大富豪とか、日頃からこんな気分なんだろうな。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g294191-d4492468-Reviews-Shan_Yoe_Yar-Yangon_Rangoon_Yangon_Region.html