チームラボ ボーダレス お台場/青梅


豊洲の「チームラボ プラネッツ」ですっかりチームラボの虜になり、間をそれほど空けずして台場の「チームラボ ボーダレス」を訪問。平日15時での訪問だったのですが予約で完売、当日券の販売はナシです。土地柄か、外国人観光客が非常に多かったです。
加熱ぶりをわかっていない外国人が「当日券売り切れ」という事態に発狂し係員に食って掛かっています。心優しい私は、それなら豊洲のチームラボに行ってみると良い、とアドバイスするのですが、彼女たちは「チームラボには台場と豊洲の2種類ある」「豊洲は台場のすぐ近く」というベーシックな事柄すら知らなかったので、それほど思い入れは無かったのかよ、と、助ける気が失せ、「トヨス、チームラボ、グーグルイット」とだけ言い残し立ち去りました。
豊洲と同様に手荷物は無料のロッカーに預け入れる方式です。スーツケースなどの極端に大きな荷物は入らないのでご注意を。

鍵を無くしてしまったのか、我々の隣でカップルが係員と問答。「それでは今からマスターキーで開けますので、中に入っているお荷物の特徴を教えていただけますか?」と係員が訊ねると、「中にはバッグが入っています(キリ」と、男。その回答センスに女の子がドン引いていました。鍵なくしたの、男なんだろうなあ。
豊洲と異なりチケット予約時の時間指定は無く、その日であればいつ行っても良い方式です。ネット上の情報では平日午前と週末夜が比較的空いているとのことです。
入場してすぐは『花の森』。ヒマワリを中心に多種多様な花々が壁という壁にプロジェクションマッピングされます。

ちなみに豊洲はきちんと順路があり、作品を余すところなく堪能できるのですが、台場のチームラボのコンセプトは『さまよい 探索し 発見する』であり、地図や順路などは特に設けず、めいめいが好き勝手歩き回る仕組みです。
息を飲むほどに美しく迫力があるのですが、自撮りはちょっと難しいですね。顔にまで花が生えてしまうので不気味な写真となってしまいます。ちなみに当館は10,000平米の広さがあり、520台のコンピューターと470台のプロジェクターが設置されているとのこと。
なんでもない壁に突然現れる武士(?)たち。しばらく後には鳥獣戯画のパロディ的な動画が映し出されたりと、訪れるタイミングによって見ることができる作品が全く異なります。
代表作と言っても良い『人々のための岩に憑依する滝、小さきは大きなうねりとなる』。体育館の半分ほどの空間に流れ落ちる滝、咲き乱れる花々。
芸が細かく、滝に触れるとその設置部分から水が分けて落ちるようになります。床にある水の流れも、人間が立つと向きが変わって面白い。
メザニンに移ると全く異なるお花たちに変わっていました。
お花畑に座り込むニイチャンたち。当館は豊洲に比べるとカップル比率が低く、最も多いのは20代前半の女子グループ。たまにノリで来た男たちもいて、楽しそうにセルフィーを続けるさまに心あたたまる。
『クリスタルワールド』。こちらは豊洲にもありましたが、豊洲に比べると狭くボリューム感に乏しい。当館の反省点を豊洲に活かしてスケールアップさせたのかもしれません。
2Fにある喫茶スペース。ただ単にお茶を飲むだけでなく、カップの中にプロジェクションマッピングされた動植物が飛び込んできます。
2Fの『チームラボアスレチックス 運動の森』。フロア全体に凹凸があり、気をつけて歩かないとスッ転んでしまいます。ヒールやサンダルなどでの入場はNGですが、無料でのシューズレンタルもあるのでご安心を。
『すべって育てる! フルーツ畑』。平たく言うとすべり台であり、すべり落ちる経路に置かれた果物たちが弾け飛ぶ。
『マルチジャンピング宇宙』。その名の通り、トランポリンの上で跳ね回るとアート作品も揺れて動き回ります。
こちらは子供向けの部屋なのですが、個人的にはとても好き。シムシティのように道路や線路が張りめぐらされ、家やビルなどが立ち並ぶ。
建物は自由に移動させることができ、移動するとそれに合わせて道路が新たに敷設され、川が流れ、橋がかけられます。

どういう仕組みだろうと興味を持ち、部屋中の建物を一箇所に集めるとどうなるのかと試していると、進捗状況30%程度のところで「一箇所に集めても大きくは変わりませんよ」と、係員よりやんわり注意されました。
お絵かきコーナー。定められた用紙にクレヨンで絵を書き係員に手渡すと、特別な機械でスキャンされ、その絵柄が部屋に映し出されるという企画です。
こんな感じに自由に絵を書き、、、
スキャンしてもらうと、、、
数秒後にはこんな具合に映し出されます。
オススメは動物を描くことですね。動物はサイズが大きく数分間はその空間に存在し続け、ヒョコヒョコ動き回るので非常に目立ちます。花だとサイズが小さく一緒くたにまとめられてしまい、また、踏みつけられると散ってしてしまうので、見つけ出すのが容易ではありません。
『重力にあらがう生命の森』。こちらは似たようなコンセプトのものが豊洲にもありました。球体ではなく気球形まらびに起き上がり小法師形。係員が常に「作品には優しく触ってくださああああああいっ!」と絶叫しているので雰囲気はあまり良くありません。
『光の森の3Dボルダリング』。特殊なバンドを身体に装着し、定められた色のみに触れながら移動を進めると、効果音が鳴り始めるというエクササイズです。ただし、私の装置の具合が悪かったのか何なのか、特殊効果は発生することはありませんでした。
『お絵かき水族館』にて再びお絵かき。「睡眠不足ってどういう意味?」と25歳の連れに真顔で聞かれる。え、あの、『キテレツ大百科』っていうアニメがあって、そのオープニングソングに「すいみんすいみんすいみんすいみんすいみんぶそく!」っていう印象的な歌詞があって、あ、その『キテレツ大百科』のキャラクターを描いてみたんだけど。。。「ふうん、そういう時代があったのね」なにこのバカにされた感。
波平の完成度が高い!絵が下手な人間(私です)は全てを正面から捉えてしまいがちですが、この波平は斜め上からの角度というか、眼鏡のずり下がり加減と言うか、実に味があります。

「睡眠不足だってウケる!どうしたのかなこの人」と、通りすがりのJDたちに笑われてちょっと嬉しかったです。ただし恐らくこの絵をコロ助とは認識しておらず、「睡眠不足」というメッセージにも前述の深い含蓄があったとは、平成生まれの彼女たちには知る由も無いであろう。
こちらは連続的なブランコが連なり、部屋の奥へと進んでいくアトラクション。皆、渡るのが必死でアートとして楽しむ余裕が無かったように感じました。
『無限の透明』という作品。真っ暗な部屋でガラスにプロジェクションマッピングし、半透明の人(?)を連続的に浮かび上がらせるという手法。この人たちが怪談に出てきそうな不気味な動きと唸り声を上げており、ちょっと夢に出てきそうでした。
一番人気の『ランプの森』。行列の最後尾で係員に「70分待ちです」と告げられたのですが、実際には30分も待ちませんでした。滞在時間に制限があり、混雑時や閉館間近になるとさっさと追い出される感があるので、入館してなるべく早いうちに訪れるのが良いでしょう。
ただ単にランプが点っているだけではなく、人が近づくと個々のランプが光と音を発し、さらには近くのランプに反応が伝播していくという仕組みです。なるほど一番人気なだけあって情緒的。写真撮影だけに夢中とならず、是非ランプの味わいを楽しんでみてください。
『地形の記憶』。なぜか人気のない空間ですが、私は好き。
蓮のような円盤状の素材が無数に並べられ、その上にプロジェクションマッピング。部屋の奥では当該円盤を係員が黙々と補修し続けていました。
『Black Waves』。葛飾北斎の例の絵を3D化するとどうなるか、がコンセプトのようです。
『光の彫刻空間』。照明が贅沢なクラブのような雰囲気であり、まっすぐに伸びたライトが一糸乱れぬ動きを見せてくれます。演出の都合上、床面は鏡となっておりスカートの方はパンツが見えてしまうかもしれないのでご注意を。
以上、アスレチックで一通り遊び、見逃しは無いかと館内を2周。気づいたら4時間近くも滞在していました。

豊洲と台場、どちらが好きかと問われれば、断然豊洲です。台場は常に混雑しており、係員の全体的にピリついた雰囲気がアートを楽しむにはそぐわない。また、外国人ならびに男性の比率が高く、体臭が強く感じられ不快に感じる局面も多かった。

また、地図や順路が無いまま暗い館内を手探りで歩き周るのは予想以上のストレス。何度も人とぶつかりそうになるし、また、見逃した作品があるんじゃないかと不安で不安で仕方ありませんでした。

従って、台場のほうがメジャーではあるものの、難易度のほうは高く感じます。まずは豊洲のチームラボで雰囲気を掴み、気に入れば台場でステップアップする、という順序のほうが良さそうです。


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