いそざきえん／八丈島

樫立地区にある、八丈島屈指の郷土料理店。夜は予約必須、ランチも予約しておいたほうが確実でしょう。
『御赦免料理』という、八丈島へ島流しの刑にあった罪人が赦免されるときに振舞われた料理を再現したコースが有名なのですが、5,500円と中々の価格。我々は手頃な『黒潮料理』を注文。1,680円です。
ハンドルキーパーの私はアルコールNGなので、パッションフルーツジュースを注文。うーん、これはイマイチですね。妙に甘く、果肉や種子が殆ど入っておりません。500円の価値はまったく無い。
注文してすぐに供される前菜セット。左からアシタバこんにゃく、地元の海苔や海藻、クサヤの元となる魚、八丈のイモやダイコンなど。いずれも物珍しい食材が多いのですが、味そのものとしては中くらいです。切り干し大根は海風に飛ばされない雷切りという特殊な切り方がなされているとのこと。
ねり。八丈島ではオクラのことをそう呼ぶとのこと。こちらはシンプルでいいですね。オクラそのものの味が濃く、健康優良児であるという印象。
お刺身は地元で獲れたタイとカンパチ。いずれもフレッシュはフレッシュなのですが、どうも水っぽく旨味と歯ごたえに欠けます。味わいを追求する場合はもう少し熟成させたほうが良いのかもしれません。
アラ汁。これは抜群に美味しいですね。味噌の使用量は抑えられており、他方、魚介のエキスの濃度が最強。下手な鮨屋のお椀なんかよりも全然美味しい。本日一番のお皿でした。
〆は麦雑炊。麦飯にジャガイモやアシタバなどの野菜を加え、味噌仕立ての雑炊としたものです。これも素朴でクセになる味わい。七草粥に複雑性も持たせたような味覚です。
たくあんは少し乾燥させているのか、ポリポリとおやつのように楽しむことができます。乳製品のような酸味が感じられ、面白い味わいでした。
一通りの郷土料理と飲み物を1杯楽しんで2,000円強。うーん、ちょっと高いなあ。郷土料理を楽しむという意味では悪く無いのかもしれませんが、美食を追及するという雰囲気ではありません。あくまでも観光地としてどうぞ。


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