『俺の~』と言えば立ち食いが専売特許であり、そこでステーキともなると『いきなりステーキ』と業態が丸かぶりじゃないか、と心配したのですが、当店は着席スタイルでした。コロッセオのように客席がすり鉢状に設けられており、店内中央にはステージとグランドピアノが置かれています。席数は138とかなりの大箱。昼夜あわせて5回転を目指すとのこと。
4人掛けのテーブルやボックスシートがほとんどなのですが、ひとり客向けのカウンターのような席もありました。前述の通り客席が階段状に下がっているので、前方の開放感は心地よい。『俺の~』シリーズ特有の狭苦しさは一切ありません。
サービスは大勢のバイトたちが大声で元気よく挨拶しまくっており、ファミレスやチェーン系の居酒屋のような印象です。
注文後すぐに供されるオニオンスープ。これが結構美味しい。きちんとしたビストロで食べるオニオングラタンスープの内容物と同等の味わいであり、味が濃く、パンチのある料理です。温度がやや低くぬるく感じるのが玉に瑕。
セットのサラダ。結構量もあり、質もそう悪く無い。柑橘系のドレッシングはややどぎつく感じますが、オマケのサラダとしてはレベルが高いほうだと思います。
ステーキのほか、もうひとつの目玉である食パン。『中洞牧場』という立派な生産者の牛乳を用いており、小麦も最高級のものを用いているとのこと。なるほどこのパンは相当美味しいですね。私はフランス文化に傾倒しているため食パンを口にする機会はほとんどありませんが、その限られた経験の中でもトップクラスに美味しい食パンです。
主役の『USプライム 肩ロースステーキ300g』。サラダやスープ、パンとセットで1,380円。なるほどこれだけの量をこの値段でこの立地で食べることができるのは凄いこと。
ただ、味は全然ダメですね。美味しくないを通り越して不味いです。一見ポーションが大きく感じますが、その実態は脂身やスジばかりであり、可食部は半分以下。質の悪いトリガイを食べてるかのように延々咀嚼する必要があり、私は途中から噛むのが面倒になって全て皿に出すようにしました。これは私の行儀が悪いわけではなく、肉のクオリティが低いだけです。
確かに有名ステーキ店の1/3の値段かもしれませんが、味も1/3かそれ以下です。やはり「安くて美味しい」など都合の良い話は有り得ない。
今回はステーキ肉を注文しスジと脂ばっかりでグッタリしましたが、一方で、ハンバーグやサンドイッチなど噛み応えをさほど重要視しないメニューについてはそれほど悪く無いのかもしれません。
また前述の通り食パンのレベルはかなりのものなので、併設されたパン屋でテイクアウトするのはありよりのありな選択です。私は自宅でパンを食べる習慣はあまりないのですが、日常的に摂る機会のある方は、お土産に買って帰ると良いでしょう。
まずはランチにお邪魔し、ステーキは避け、ハンバーグやサンドイッチを試してみましょう。
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