Les Halles de Lyon Paul Bocuse(リヨン中央市場)/Lyon(フランス)

フランス第2の都市のリヨン(Lyon)。この街の目玉は何と言っても食事です。中世から地理的な恩恵によって交易の街として栄え、フランスはもちろん、イタリアの商人などが多数往来することとなり、様々な食材が行き交うようになりました。ちなみに料理界の2大ガイドブックと言えば「ミシュラン」と「ゴ・エ・ミヨ」ですが、リヨン市内に3ツ星店が無いことからリヨンっ子たちはミシュランに反感を持っているらしいです。
リヨンが生んだ巨匠と言えばポール・ボキューズ。ミシュラン3ツ星を53年間維持する「料理界の法王」。フランス料理の素晴らしさを後世に伝えるため、リヨンを拠点にレストラン、ホテル、学校や財団を創設し、現代フランス料理の発展に全精力を傾け、2018年1月20日に91歳の生涯を終えられました。
その彼の名を冠した市場がココ、Les Halles de Lyon Paul Bocuse(リヨン中央市場)。1859年創設の歴史ある市場であり、2006年のリニューアルオープンの際、ムッシュ・ポールへの敬意を表し、「ポール・ボキューズ」の名がつけられたのです。存命中の人間の名前をつけるって凄いぜ。
さてその市場、現在はプロ向けの市場というよりは観光客向けであり、いわゆる市場といった猥雑さには乏しく実に清潔で、ややもするとデパ地下のような趣きすらあります。
チーズや(この店は最近十番にも出店した)
肉、
野菜、
魚などの専門店ごとに分かれており、どのお店も大抵はイートインができる仕組みとなっています。オツマミプレートと共にワイン片手に談笑する地元の人々が楽しそう。
こちらはケーキ屋さん。そうそう、リヨン名物と言えば、、、
プラリン・ルージュ!直訳すると「赤いプラリネ」であり、イチゴやフランボワーズのようなベリー系の色合いですがフルーツではなく天然着色料で色付けした砂糖が塗されたアーモンドです。これを用いたタルトやパンなど、リヨンの商店の軒先はピンク色に染まっていることが多い。


■Chocolats Bouillet
https://tabelog.com/france/A5705/A570501/57001210/
こちらは日本のサロン・デュ・ショコラで大人気のセバスチャン・ブイエ。パティシエで構成される菓子職人の国際協会「ルレ・デセール」のメンバーとして認定された、注目のパティシエ兼ショコラティエの1人です。
小さなケーキが詰まったボックスを購入。これで2,000円程度です。東京で食べれば倍請求されてもおかしくありませんお菓子だけに可笑しくないですかそうですか。

購入し、そのへんの休憩スペースで買い食いする至福のひととき。近所の魚屋の兄ちゃんが「旨いか?どっから来たんだい?東京!?いいねえ!今度オレも行くよ!」のように気軽に声をかけてくれました。日本と日本人って、世界中で割と愛されてる気がする。


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ミシュラン3ツ星を50年以上維持する3軒のレストランを巡る旅」目次

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。