カウンター8~9席のみの小さなお店です。シェフおひとりで料理からサービスまでこなすワンオペ形態。黒板にビッシリと料理名が記載されており、加えてその日の仕入れに基づいたメニューもいくつかあります。
グラスシャンパーニュは1,200円~と記載されていましたが、実際のところいくらなのかは不明。
稚鮎が入った、とのことだったので、春巻きの皮のようなもので巻いてお出し頂けました。ほろ苦くありつつも甘味を湛えた、良い意味での矛盾に満ち溢れた料理。これは幸先がいいぞ。
富山のホタルイカが入った、とのことだったので、そちらもお願い。タケノコとトマトと共に春の味。こちらも苦味の効いた大人の味わいであり、ワインよりも日本酒が欲しくなる味覚です。
グラスのスティルワインは白赤共に3~4種類取り揃えてあります。しかしこちらも800円~という表記であり、実際のところいくらなのかは不明です。
メインはウサギを注文。淡白ながらも凝縮感のある味わいで美味。ガルニの質も良く、安心して食べることができる味わいです。
肉ながら清澄な味覚であったため、ボリューム感のある白を合わせました。トロっとした蜜のようなニュアンスが薄く感じられ先のウサギにピッタリです。
デザートはチョコレートのスフレと抹茶のスフレをハーフ&ハーフで。ワンオペながら手の込んだデザートを提供する執念には舌を巻く。こちらも安定感のある味わいでグッドです。
しかしながらお会計はひとり1万円に迫る金額であったため、ガクっと来ました。いずれの料理も連れとのシェアであり、高価なワインを飲んだわけでもないのにこの支払い金額は割高に感じます。また、フランス料理店にしては珍しく付箋のような紙に最終金額のみを記載して請求する方式であるため、個々のワインや料理の値段、税・サービスの取り扱いが全く不明なのも気になるところ。
味は良く、空いているので、美食に金の糸目はつけない方にとっては悪く無いお店かもしれませんが、私のようにカリテプリにうるさい人種にはそぐわない。しかしあの稚鮎とホタルイカは旨かった。
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