ラーメン二郎 湘南藤沢店/藤沢


中途半端な時間に藤沢でフリーとなり、さてどうしたものかと食べログを開いてみる。なるほど近場で最も評判の良い飲食店はラーメン二郎。しかし私は2週間後に健康診断を控えた身である。
なあに明日は明日の風が吹く。馬には乗ってみよ、二郎には添うてみよとも言うではないか。腹を決め藤沢駅より徒歩十分。ラーメン二郎湘南藤沢店へ。(この写真には写っていませんが)なぜか軒先に呼び込みの若い女の子がいて面食らう。
食券機でチケットを買うのですが、券ではなくお馴染みのプラスチックプレートがカランと放り出てきます。高々とプレートを掲げ、カウンターの中の店主にカタメとだけ伝える、三田二郎と全く同じシステムです。ああ、校庭に犬が入ってきただけで盛り上がったあの頃が懐かしい。

青春時代の思い出に浸っていると、店主から「小ブタカタメの方?」と訊ねられ、ニンニクヤサイと返す。このあたりの呪文がわからない情弱は事前にググっておくように。
行列も無くすぐに着席でき、入店からほんの数分で着丼。相変わらずマニア垂涎一般人唖然なビジュアルである。
戯れにSNSに写真を載せると、あるジロリアンから「湘南の二郎はオシャレですね。心なしかモヤシも縦に登ってる」との含蓄のあるコメント。やはりこの食べ物は一種のロールシャッハ・テストである。
さて一般的な二郎では見られない、味付けうずら玉子は5個100円。生粋のジロリアンからは白眼視されかねないトッピングですが、妙にリーズナブルな価格設定であったため、思わず追加してしまいました。
さて通常のラーメンは豚が2枚で730円ですが、私のように「豚入り」にすると5枚入りで830円となります。これが実に肉々しいというか、ヘタな焼肉屋などよりは重量を感じられる個体であり、天気晴朗なれども波高しという表現がぴったりの煮豚です。
麺は讃岐うどんもかくやと思わせる極太麺。しかしこれが中々に美味しく、きちんと小麦の味も感じられ、あれ?二郎の麺ってこんなに美味しかったっけ?青は藍より出でて藍より青し。少なくとも一番よく食べた三田二郎よりもレベルが上に感じるのだけれど。
量についても思い出補正が入っているのかもしれませんが、三田二郎よりも多く食べ応えがあるように感じ、終盤は内臓が悲鳴を上げ始める。しかし今さら給食残しの罪を疑われるのもしゃくなので、気合で何とか完食。空気を吸い込むと、肺が少しだけ痛かった。


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