2016年12月オープンの新しいお店。結論から述べると、「近所にこんなお店があったなんて!もっと早く知りたかった!」と後悔するほどの素晴らしいお店でした。
ワインリストにはドイツワインの記載が多い。「今夜は彼氏が出張でいないから、強気で行こう!」と連れ。そだねー!お言葉に甘えてゼクトをボトルで注文。甘味と酸味のバランスが良く綺麗な印象。アルコール度数が低いのでガブガブ飲んでしまいます。それにしても、ここのところの『彼氏が出張でいない夜要員』化は目に余る。
アミューズはキクイモのスープ。スープというよりも離乳食のように半固形な舌触り。イモの美味しさがストレートに伝わる一品であり、解かり易い味付けにも好印象。ここたぶん僕の好きなタイプのお店です。
コース料理は事前予約制とのことだったので、アラカルトで注文。まずはノルウェー産のオーロラサーモンを燻製で。1人前1,500円をシェアしたので、写真の皿は0.5人前で実質750円です。シャケ弁のシャケ以上のサイズのサーモンを食べてこの価格はミラクル。もちろんこの料理の長所は安さだけでなく、トマトのジュレやセロリのムースなど、フランス料理の見所を一通り抑えているという印象。確信しました、ここ僕の好きなタイプのお店です。
続いて『柑橘とカラスミ、帆立貝』。焼き目をつけたホタテを葉物野菜やリンゴ、オレンジと和えてサラダ仕立てにしています。香りと食感に変化をもたらすホタテの焦げた部分が実に旨い。カラスミも気前の良いポーションで入っているのですが、やはりというか当然というべきか、旨味が強すぎて調和を乱しているように感じました。キミとはふたりきりで会うべきだった。
タラバ蟹と帆立貝のオムレツ。カニとホタテとエビオイルの芳醇な香りが店内を満たします。オムレツの中にはサイコロ大にカットされたホタテがゴロゴロと入っており、おや、この卵には繊維があるのかと思えば、その全てがカニでした。全体として平易で親しみ易い味覚であり、皿の到着からものの数分で完食。
ワイン業界では「卵とワインは合わない」と良く言われますが、それは魚卵に限っての話であり、いわゆる鶏卵を用いた料理にはふくよかなシャルドネなどが良く合うように感じています。ということで、ゼクトからは離れてグラスのシャルドネを。ソムリエが自信を持ってオススメするだけあってピッタリでした。
メインは骨付き鴨モモ肉のコンフィ。こちらもシェアしたので、写真は0.5人前で実質750円。もはやリーズナブルを通り越して、自炊するより安くつきます。パリパリに仕上がった脂の強い皮目を味わいながら、逞しい身を噛み締め、ワインで飲み下す。人はそれを真実の瞬間と呼ぶ。恐らく私はこの店を何度も繰り返し訪れることであろう。ギャル風に言うとリピ確定☆である。
「これまで黙っていたんだけど、あたし実は、もっと飲めるタイプだから」と謎の告解を受け、お言葉に甘えてボトルをもう一本。おなじみのカリピノですが、このボトルをレストランで5,000円で飲めるのはリーズナブル。
これだけ食べて、ふたりで2本とグラスワインを1杯づつ飲んで、お会計は20,000円を切りました。見事な費用対効果の高さです。満足度で言えばルエ ヴェル ロールやカラペティ・バトゥバ!と同等かそれ以上。皿出しが遅い場面も見られましたが、それはスタッフの数すなわち人件費を抑え、顧客の支払い金額に反映していると好意的に解釈。冒頭に述べた通り、「近所にこんなお店があったなんて!もっと早く知りたかった!」と後悔するほどの素晴らしいお店でした。
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東麻布のお店をまとめました。東麻布は歩いてすぐそこの麻布十番に比べてリーズナブルな佳店が多いですね。
- ローブ ←麻布界隈、いやむしろ都内でもトップクラスに好きなお店。
- ラ リューン ←クラシックで美味。高くない。
- ラメンサ ←ランチのカレーが絶品。テラス席でビールを飲む幸せ。
- ゑびすや魚店 ←東麻布で100年近く続く魚屋が、魚屋料理とお酒を楽しめる居酒屋を営業
- 旬菜本多 ←リーズナブルな和食。感動は無いけれど満足。ランチが超お得。
- 蘭麻 ←夜は1万円超えの高級店ですが、ランチは1,000円代。追加料金でお願いできるカレーが最高に美味。
- ビストロチック ←ランチのパスタが美味しい。店員同士が仲良さそうで微笑ましい。
- Mixology Bar Source 2102 ←コーヒーカクテルが絶品。こんな美味しいカクテル飲んだことありません。
- 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!