セブン・アワーズ・イン・タカマツ

■高松港
高松に寄港。滞在できる時間は7時間と短い。滞在時間を最大限活かすために綿密な計画を練りに練っての入港です。

ところで当たり前と言えば当たり前なのですが、港というものは世界中どこへ行っても同じ造りなのが面白いですね。画期的な港というものが存在しない。ちなみに高松港は市街地に隣接しているので観光にはとても便利です。徒歩で街の中心部へと向かう。


■高松築港駅
「ことでん」で金比羅山へ向かう。始発の高松築港駅は、高松城の内堀の上に駅を架けてしまう大胆な造りです。ラッシュタイムなどはなく、常に30分に1本というわかりやすい運行体系であり、その1本についても乗客は50人程度と牧歌的。ものすごく揺れるので、乗り物が苦手な方はご注意を。


■金刀比羅宮(ことひらぐう)
1時間で終点の琴電琴平駅に到着。10年ぶりです。前回も金比羅宮を訪れはしたのですが、そこから先の奥社には行かなかった(というか存在を知らなかった)ので、今回は頂上まで向かうことに。階段で1,400段という驚くべき高低差であり、片道1時間と、ちょっとしたトレーニングです。
17:30にローカルの友達と夕食を共にする約束があり意外と時間がない。結構なハイペースで軽やかに階段を駆け上がり、参拝客数百人をぶっこ抜く。
20分ほどで金比羅宮に到着。この時点で800段弱の高さであり、一般的にはここがゴール。この先の奥社にまで挑戦する奇特な観光客は稀。「奥社は大したことないよ」という声もチラホラ聞こえるのですが、それは実際に行ったことがある者のみが口にして良い言葉であり、世の中に自分で試してみないでわかることなどひとつも無い。
ちーん。私の夢は潰えました。往生際悪くスタッフに復旧はいつを予定しているのかを尋ねても「全くの未定。ぜんぜんわかりませーん」とのこと。帰ります。
ところで我々は最初から1,400段を登り切る前提で石段を駆け上がっており、800段弱の金比羅宮は単なる通過点でしかなかったのですが、一般客はもう800段で息も絶え絶え。貧血でぶっ倒れそうな方もチラホラ。やはり人間とは、設定した目標をちょうどギリで達成しようとする精神構造なのかもしれません。年収1千万円を目標にしている方は、その達成は中々に苦難に満ちた道のりとなる一方で、年収1億円を目標にしている方は1千万円地点をラクラク通過する。やはり目標は高く高く設定しておいたほうが色々と都合が良いかもしれません。
駅に戻る。10年前と変わらずお客様からのお便りとその返信のやり取りが面白い。生協の白石さん的に誠実な回答ばかりであり、20分の待ち時間があっという間に過ぎ去りました。


■栗林公園
奥社へ向かう時間が省略されたのを奇貨として栗林公園へ。ミシュラン三ツ星です。と言ってもレストランガイドではなくグリーンガイド。すなわち観光ガイドブックにおける評価です。
ちなみに東京近郊では高尾山がミシュラン三ツ星の観光地にあたります。「今度の休み、ミシュラン三ツ星、僕と一緒に行ってくれないかな?」と誘われて浮かれていたら実は高尾山ハイキングだった、という笑い話を聞いたことがあります。
17:00閉園のところ16:45に到着。チケット売り場のオッサンが「もう15分しか残っていませんがそれでもいいんですね?」と、何とも気にさわる応対。もう少し言い方というものがあるだろう。私もことでんの乗客を見習って投書しようかしら。
地図で概要を把握し駆け足で園内を巡る。なるほどオッサンが脅迫するだけあって15分で制覇するには難しい広さ。例えて言うなれば浜離宮ぐらいか。公園北半分を巡ったところで時間切れ。これにて「金比羅宮の奥社」「栗林公園の南半分」が私の宿題リストに追加されました。


■寿司 中川/瓦町
夕食は高松在住の実業家夫妻と鮨屋へ。「この前ご助言頂いた買収が上手くいって、月の半分は東京で過ごすことになりました」「ことでん?ああ、あそこの社長は飲み仲間なんですよね」と四国経済の要が目の前に。詳細は別記事にて。


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