席数は100と、かなりの大箱。なのですが、正午のオープンと同時に入店し1時近くまで滞在したのに結局のところ3割程度しか埋まりませんでした。意外にも近所のサラリーマンは少なく、ランチオバサンが客層の主力選手です。
平日限定1,250円の日替わりランチがお得なのですが、スペシャリテの『キャベツとアンチョビのスパゲッティーニ』を指定することはできない。仕方なくPranzo A:パスタランチを注文。追加料金やら税金やらで、最終的な支払金額は2,500円近くとなりました。
担当のスタッフが入店の案内時からオーダー時まで徹頭徹尾ぶっきらぼう。こちらの前菜盛り合わせを提供する際も、ガチャンと私の目の前に置くだけで、料理の説明は一切ありませんでした。場末の中華料理屋ですらもう少しマシな客あしらいです。これでは料理人が可哀相だ。
別のスタッフを呼び止め説明を求めると、キャロットラペ、豆、生ハムとイチゴ、カプレーゼ、野菜とのことでした。作り置き感が満載であり家庭料理の延長。どれもこれも普通の味覚です。
パンも普通。
スペシャリテの『キャベツとアンチョビのスパゲッティーニ』。細めのパスタをニンニクと唐辛子、アンチョビをきかせたオイルベースで食します。トッピングは甘味の強いキャベツです。もちろん普通に美味しいのですが、こちらも家庭料理の延長であり、外で食べる価値は些かも感じられませんでした。全く高級食材でなにのにも関わらず300円の追加料金を要するのも謎。
デザートはホワイトチョコレートのアイスクリームに洋ナシのケーキ。シャトレーゼ的な味覚であり、不味くはありませんが美味しくもありません。
コーヒーは淹れ置きのものであり、ファストフードで飲むそれと大差なし。
料理についてもサービスについても大変不満を覚えました。ホームページにある『名物キャベツのスパゲティーの元祖。1991年オープン 一世を風靡した伝説のレストラン』とはまさに寝言であり、今となっては美点の無い、ただ古いだけの老舗です。
ここのところ、グリーチネやセラフィーノ、ジャニコロジョウキなど、創意工夫に富みつつも素晴らしい費用対効果を誇るイタリアンに立て続けに出遭っていたので、当店に対する不満が一層募ったかもしれません。
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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
- アッピア/広尾 ←客の注文力が試される偉大な店。すごく高いのが難点。
- リストランテ・オステリア/六本木 ←ベーシックにすごく美味しい。誰もが納得。
- サローネ2007/元町 ←ランチのポモドーロは絶品。グラム数が指定できるもの最THE高。
- トラットリア アマルフィターナ ←精神的にも費用対効果も本物のトラットリア
- ロッツォシチリア/南麻布 ←雰囲気良く客のレベル高し。ウイキョウのパスタが秀逸。
- カーザヴィニタリア/麻布十番 ←ゴージャスな店内と落ち着いた雰囲気。そのくせ高くない。
- アクアパッツァ/広尾 ←日本人向けイタリアン。誰が食べても納得の味わい。
- アンビグラム/広尾 ←肉塊に喰らいつく幸せ。やや割高なのが難点。
- サーラアマービレ/銀座 ←ランチのフリーフローがお得。
- モンド/自由が丘 ←一軒屋で隠れ家感満載。BGMがハードロックなのはご愛嬌。