Top Grade Hot Pot(上品火鍋料理)/天后(香港)

「火鍋は大勢で食べなきゃね!」ということで、6人も集まって下さいました。それにしても、自ら「上品」と名乗る価値観はすごいなあ。
最初にテーブルに置かれる薬味セット。パクチーやネギ、揚げタマネギやニンニクなど、自分好みの薬味を好きなだけタレにぶち込みます。
鍋の味は2種。ホワイトプランはトンコツ味であり、いわゆる日本のトンコツラーメンよりは豚の臭みが残ります。赤いスープが本丸。いわゆる唐辛子の辛さだけでなく、山盛りの山椒がビリビリと舌先を刺激する清涼飲料水。私は10対ゼロで赤いスープのほうが好きだったので、ほとんどを赤で通しました。しかしながら参加者全員を見渡した回切り、赤よりも白のほうが人気があったような気がするので、そこはまあ人それぞれでしょう。
肉は山盛りスタイル。広東語を操る方がいたので、お店側との交渉は全て彼にお任せ。牛肉の食感は滑らかさに欠けボソボソとした印象。他方、豚肉は程よい脂身が優しい口当たりを演出し、その舌触りも滑らか。こちらについては7対3で豚肉のほうが私は好きです。
白眉はエビ餃子。ピンポン玉大の大きさの水餃子(?)に、才巻海老5〜6匹は詰まっているのではないかと思えるほどの弾力感。おおきく振りかぶって壁に地面に投げつければスーパーボールのように跳ね返りそうな食感です。冷凍モノではあるものの、私はエビに対するストライクゾーンが極めて広いため、心の底から美味しく頂けました。皆が肉やらうどんやらに精を出している間に私はエビばかり食べていたかもしれません。
お腹いっぱい飲み食いしてひとり6,000円ほど。これはリーズナブルですねえ。料理としても東京にありそうでないものであり、あの山椒の辛さはクセになる味わいです。ベクトルとしては天香回味(テンシャンフェイウェイ)に近いものがありますが、あちらはキノコ主体の薬膳料理なのでマイルドさが前に出る。この、食べるもの皆傷つけるような刺激的なスープは唯一無二。誰か日本に持ってきてくれないかなあ。

ちなみに翌日は一日中お腹とお尻が痛かったです。


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