2Fに案内されるとかなりの大箱。メニューに一通り目を通すのですが、そのほとんどが「時価」と記されており、メニューとしての役割を果たしていません。幸いスペシャリテの魚介スープと海鮮蒸しご飯は金額が明記されていたため、その2皿に目星をつける。
が、中々注文を取りに来ないなあと思い、心配になって下のフロアのレセプションに声をかけにいくと、従業員みんなで楽しそうに賄いを食べていました。「いっけねっ!」のような意味合いの言葉を発しながら勢い良く立ち上がるサービス陣。君たちはバケツに水を入れて廊下に立っていなさい。
西貢地魚のスープ。味そのものは悪くはありませんが、凝縮感と複雑味に欠けます。トマトの意図も謎。都内の行列のできる魚介系ラーメン屋のほうがレベルが上でしょう。
話は少し逸れますが、「ミシュランだからすごい!美味しい!」のように権威主義的な方をたまにお見かけしますが、彼らは料理を食べているのではなく情報を食べているだけであり、味覚の本質を捉えていないことが多いため注意が必要です。
地元の海鮮蒸しご飯。注文を受けてから作業に取り掛かるため、提供までに40分程の時間を要しました。とにかく味の濃い料理であり、海の豊かさよりも塩分量の多さが気になる。「地元の海鮮」と銘打つほど新鮮な魚介が詰まっているわけではなく、平たく言うと期待ハズレな料理です。
サービスレベルは低く味はイマイチ。それでいて値段は高いという三重苦のお店です。どのような論理をもって1ツ星認定をしたのかミシュラン社の担当者を小一時間問い詰めたいところ。大勢で訪れて新鮮な魚介類をあれこれ注文すればまた違った印象なのかもしれませんが、観光客がわざわざ西貢まで来てお邪魔するほどのお店ではないような気がします。
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