ちさとちゃん／三軒茶屋



鈴木奈々似の女の子から「今日はね、あたしの親友を紹介したいの」と、折り入っての飲み会です。親友を紹介するということは、実質的な最終面接と捉えて良いでしょう。
「ガハハハ系の女だから、気取った店じゃなくて全然OK」とのことだったので、三軒茶屋の三角地帯でハシゴ酒。
壁には手書きのメニュー札がびっしり。酒飲みのテンションがあがる瞬間です。
名物のやかんビール。3人で分け合って飲むに最適。こころなしか瓶やピッチャーなどよりも保冷効果が続きそうな気がします。

ここで事件。3人でカウンター横並びに飲んでいたのですが、近くのオッサンがジロジロと無遠慮な視線を我々に投げつけて来る。あまりにも湿っぽいその視線はもはや視姦の域。「何あのオヤジ怖い。何かあったら助けてね」と私の二の腕に肩を寄せる美女ふたり。いいぞもっとやれ。
お通しはモツ煮。結構な臭みが残っており私にはキツかった。しかしながら女性陣はパクパクと食べ進め、私の分も食べてくれたので、好みは人それぞれでしょう。

「この子ね、ちょっと変わってるの。SNSとか一切やらないし、ケータイ番号を変えても誰にも教えなくて、しばらくの間、行方不明になったりする」
梅水晶。ピっとした酸味に優しい塩気。コリコリとした歯ごたえが小気味良くインターバルにちょうど良いツマミです。

「タケマシュランってさ、イメージと全然違うかも。もっとイカついオラオラ系を想像したのに、すっごくマイルドだよね」その通り、物腰の柔らかい選手権で入賞したこと私の経歴は伊達じゃありません。
ポテトサラダは妙に甘い。サツマイモでもなさそうなので砂糖が入っているのでしょうか。酒の友としてはいささか厳しく、私は殆ど手をつけませんでした。

「素性を明かさないのもいいよね、GReeeeNみたい」この表現は新しい。今後使わせて頂きます。
わさび菜だったっけなあ。見た目とは裏腹に刺すような辛さがあり思わずのけぞる。しかいながら方向性はワサビ的辛さであり爽快感にも溢れ、結構好きな味覚です。

「ねえ、乳首の場所あてていい？」恐ろしい子。人の話を聞かないゾマホンのようでもあり、文脈も滅茶苦茶。しかしながらこのようなクレイジー・ガールと飲むのは例外なく楽しいのも事実。
こちらは酒盗。コクがあり奥行きのある塩味。海の香りも心地よく、日本酒やごはんなど米系統が欲しくなる逸品。

その後は何故か私のカメラでセクシー・ショットを撮り合う女子高的な流れとなり私得。おふざけが過ぎてスカートめくり大会へと発展。いいぞもっとやれ。
「やーん、パンツ写っちゃう消して消して」「あたしはタイツ履いてるから余裕だもーん」「今日はネイル落としてて可愛くないから、手だけは絶対に写さないでね」そこ守るポイントなんや。
我々があまりに楽しそうにキャッキャウフフしてるので先の視姦魔はいたたまれなくなったのか、静かに金を置いて去っていきました。

「ああ、やっと帰った。気持ち悪かった～。勘違いしてる40～50代って多いよね。飲み屋で声をかけてくるオッサンは9割方キモいよね」


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私はヒールからスニーカーまでイケるクチです。三ツ星店もいいけど、場末の飲み屋街も魅力的。
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