私が最も好きなホテルブランドは「ザ・リッツ・カールトン」であり、東京・大阪・沖縄は当然として、ハワイ・サンフランシスコ・シンガポールなどなど、旅行先にリッツがあれば極力泊まるようにしています。
しかしながら京都という街には縁遠く、お邪魔したいと願いつつも訪れる機会に恵まれず。今回は突発的に京都に用事ができ、宿泊は叶わないものの、なんとかランチには滑り込むことができました。
オープンと同時の11:30に入店。「このあと約束があって、12:30には必ず出たい」と伝えると、望む所です、と言わんばかりの自信に満ち溢れた表情で「かしこまりました」との返答。ホテルでの食事の美点はこのような対応力にあります。
まずはおひたしに大根。不味くはありませんが全く印象に残らない一皿。あれれ、どうしたリッちゃん。
お椀は鰹出汁のスープに鯛のしんじょう、大黒しめじ。ゆうべの虎白ではあまりに繊細な出汁に味覚が全く追いつかなかったのですが、当店の骨格のある出汁は私得。タイのしんじょうのボリュームもしっかりとしており、心に残ったお椀でした。
三段重ねの弁当に入ります。まずは上段。眉目好い小鉢がズラリ。最近、欧米系の料理よりも和食のほうが色彩感覚に優れているのではないかと思うようになってきました。カンパチのカルパッチョが特に良かったです。活力溢れる歯ごたえに腕白な旨味。
中段は秋刀魚の山椒煮と鮭の幽庵焼きがグッド。他方、舞茸の天ぷらは冷め切って油が浮いているが残念賞。そもそも食べるまでに少し間が空く弁当に天ぷらを入れるというコンセプトが誤っているような気がします。卵は文句なしに旨いのですが、この品質であればTKGとして食べたかった。
下段は煮物。こちらはパっとしません。印象なし。
栗ごはん、赤出汁、香の物は弁当と一緒にお出し頂けました。普段和食を食べる際はこれでもかという程ごはんをおかわりするのですが、当店は全体としてのボリュームが中々に多く、1杯でおなかいっぱいです。
デザートは1Fに入居するピエール・エルメ・パリより。まずはバニラアイスクリームと黒ゴマアイスクリーム。期待通りの安定した美味しさであり、棒状のマカロン生地はお手の物といったところ。
続いてピエール・エルメ・パリのモンブラン。栗の風味が前面に出ている一方で、軽やかにスイスイと食べることができます。ボリュームを感じさせながらも完走させるさせる魔術はさすがのパティスリー界のピカソ。
コーヒーは別料金とのことだったので、無料の煎茶で〆(←)。ごちそうさまでした。
お会計は6,000円とリーズナブル。もちろんランチの絶対価格としては高いですが、リッツというラグジュアリーホテルにでこれだけの料理を食べ、ピエール・エルメのスイーツで胸を満たすことができるという意味では極めて割安です。和食のデザートは貧弱な店が多いですが、そこは餅は餅屋と割り切ってピエール・エルメに丸投げした企画力の勝利。
次回は宿泊でお邪魔し、水の音を聞きながらテラス席で夕食を摂りたいと思います。
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従業員の面接を、宿泊客と同様にもてなすリッツ・カールトン。ドアマンとピアノの生演奏が志願者を迎えるとか冗談みたい。そりゃあ凄いサービス集団が生まれるわけです。