カウンター席は鮨屋のような佇まい。目黒の鳥かどのような内装でカッコイイ。
プレミアムモルツで乾杯。グラスが薄く舌触りが良かったです。
フォアグラのコロッケ。冒頭にこんなにもドギツイ一口を持ってくるのはいかがなものか。フォアも低質であり美味しくなかった。
キノコの茶碗蒸し。こちらはまあまあ。回転寿司屋のそれと同等の味覚です。
レバーパテ。中々に美味しい。気の利いたビストロのそれに比肩する味わいです。
鶏のスープ。これは文句なしに美味。博多の水炊きのスープをさらに凝縮したような味覚であり、滋味の篭った逸品です。
サラダ。これは量が少なくパサパサに乾燥しており、作り置きのやっつけ仕事感が否めません。
カチョカヴァッロを焼いたもの。もちろん美味しいですが、これは料理ではなく材料である。
日本酒に入ります。2種の用意があり、百聞は一見に如かずと味見させて頂きコチラを選択。
口直しの大根おろし。たっぷりと供され、また、九州産の甘口醤油との取り合わせがグッドでした。
焼鳥に入ります。まずはネギマ。極めてプレーンな味わいであり深みは感じられず印象に残らない。
ササミ。こちらは清澄な味わいでありサッパリと美味しかった。
骨を抜いた手羽先。皮の脂がクドい一方で、身そのものの味覚に複雑性がありません。
つくね。肉そのものは中くらいでしたがタレが激濃で喉がひりつく味わい。卵黄があれば多少は中和できたでしょうか供されることはなく残念な一皿でした。
もう一種の日本酒に入る。先の1杯に比べて若干のストロングを感じ、飲みごたえがありました。
せせり。こちらも平板な味わいです。どうも当店の鶏肉には奥行きが感じられず私の好きなタイプではありません。
ピンチョススタイルで砂肝、ハラミ、ハツ、ボンジリ。ちょこちょこと一口づつ出されるので記憶に残りません。せっかくの串打ちをバラされ寂しく置かれた一かけらが急速に冷えていくのも難点。
稀少部位である「とっくり」と「さえずり」。焼肉居酒屋のホルモンのような味わいで臭みが残ります。
野菜も一口づつで物寂しい。「コースは23品」と銘打たれていますが、こんな一口を一品とカウントするのは、違法ではないが一部不適切に思えてしまいます。
期待ハズレなお店でした。まだまだおなかは空いており、別料金の炭水化物を提案されましたが、連れと「この店に見るべきものは何も無い」と目で語り無言で頷き合いそのまま退店。
流行りの業態を取っているようではありますが、調理場のニイチャンの所作がぎこちなく、しょっちゅう串を落っことしたりするので、劇場型の真似事のように見えてしまいます。ひとり10,000円と焼鳥にしては微妙に値段が高い一方で、その味わいは中途半端。これなら歩いてすぐのヒヨク之トリ、ややもすると鳥貴族のほうがレベルが上です。
サービス陣はしっかりしており内装も雰囲気はあるので、外食に不慣れなOLとのデートであれば悪くないかもしれません。食べ込んだ人にはちょっと厳しいかも。難しいお店です。
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