2016年末~2017年初にかけて、私はカロリーのほとんどを鰻から摂取していたので、鰻、特に西方系(蒸さずに焼く)のそれには一家言ある私。
特に会員制というわけでは無いのですが、マンションのインターフォンで来意を告げてようやくエレベーターに乗ることができるという、ちょっと特別感のある鰻屋さんです。不動産屋やネイルサロンといった、ちょっとしたオフィスのような佇まいのお店。私がこれまで訪れた鰻屋の中で、もっとも鰻屋らしくないインテリアです。
青空が眩しい。こんなに陽の光を浴びながらの鰻体験は初めてです。
普通サイズのひつまぶしを注文。4,800円(税別)です。むむむ、家賃や人件費を加味すると仕方のないことですが、やはり名古屋よりも1,000円ばかり高いという印象。
蓋を開けると思わず頬が緩む。鰻はそんなに好きな食材といいつつも、このビジュアルの美しさには抗えません。量は名古屋の一般的な鰻料理屋のひつまぶしの量と同等です。
まずはそのままで。当店の特徴はタレの濃さ。とにかく色が濃く、暑苦しさすら感じるほどです。味わいは塩気よりも旨味が強く、色合いほどしょっぱくはありません。地焼きした鰻の香ばしさにが素直に美味しい。
薬味をパラり。 今になって気づいたのですが、当店のゴハンは相当美味しいです。適度な硬さに炊きあがり丁度食べ易いあたりに温度が設定され、その一粒一粒が存在感を主張しています。ここまでライスが旨い鰻屋は中々無いでしょう。
お漬物は普通です。一方で、厨房からチラっと出てきた料理人(?)が 城田優ふうの超絶イケメンでした。
〆はお出汁を注いでお茶漬けに。この出汁も品がよく丁度良い頃合いであって、濃い目のタレと交わりゾクゾクするようなスープへと変貌します。ゴハンの存在感も未だ健在であり、この炊き加減は見習うべきものがある。
消費税を入れると5,000円を超えるので、ランチとしては高価なほうですが、東京で食べるひつまぶしとしてはかなりのレベルだと思います。夜に合コンで来るのも変化球がきいてモテるかもしれません。もうちょっと安かったら何度でも通いたいんだけどなあ。
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食通たちが鰻の魅力とこだわりを語り尽くす一冊。よしもとばなな、沢木耕太郎、さくらももこ、椎名誠、村上龍、村上春樹、島田雅彦、五木寛之、遠藤周作、群ようこ、などなど最強の布陣が送るアンソロジー。