当店はイタリア料理とイタリアワインがメインなのですが、その中でも魚介料理に特化している点が特徴(以上、写真は公式ウェブサイトより)。
おまかせのコース料理もあるのですが、プリフィックスメニューがオススメ。デザートとコーヒーは追加で600円とバラ売りしてくれるのがありがたい。胃腸に相談しながら食べたいものを好きなだけ注文しましょう。
本日のアンティパスト。ナスをソテーしたものにイワシです。シンプルな調理であり素材そのものと言って良いかもしれません。イワシの苦味と旨味が食欲を刺激する。
自家製のフォカッチャは特大サイズ。ハーブなどは感じられずシンプルに塩のみの味付けですが、しみじみと美味しかった。ちょっと油分が多いのは好みが別れるところでしょう。
パスタはカニのジェノベーゼソースを注文。しかしながらソースを切らしているとのこと。ホールと厨房の間で「え?ないですか?」「あれ?これもないですか?」のようなやりとりを何度もしていたので、このあたり開店前のミーティングで共有しておいて欲しいところです。
代打ボンゴレ。大ぶりのアサリがゴロゴロと入り、海の滋味に浸ります。タマネギ由来なのか全体として甘く、はっきりとした味付けで単刀直入に旨い。
メインにキハタのポワレを所望したのですが、「実は抜群のアラ(クエ)を入荷できたので、同じ値段でどうでしょう?」とシェフより耳打ち。キラキラと目を輝かせながら嬉しそうにアラの身を私に掲げるあたり、ああ、この人は本当に料理が好きなんだなあと心和む。
味は期待通り。ミキュイ(半生)に調理されており、素材そのものの味がひきあちます。付け合わせは蟹肉にセロリ。アラの存在感をしっかりと裏打ちする縁の下の力持ち。スープは魚介の旨味にセロリやトマトの野菜味。本日一番のお皿でした。
お会計は3,500円と素晴らしい費用対効果で心から大満足。しかしながら、皿出しが極めて遅いのは気になるところ。ランチにこの3皿のみで所要時間90分。もちろんタイミングにも拠るのでしょうが、次の予定がある方はよく考えてからお邪魔するのが良さそうです。いずれ夜にのんびりとワインを傾けながらお邪魔したいと思います。
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