ひのきざか(ザ・リッツ・カールトン東京)/六本木

リッツカールトン東京の和食レストラン。和食ゾーン、鮨ゾーン、天ぷらゾーン、鉄板焼きゾーンとに分かれている珍しい形態。今回はランチで鉄板焼きゾーンへお邪魔します。
カウンター席やテーブルセッティング、内装などが現代的でカッコイイ。鉄板焼き屋としては稀有な雰囲気で結構好き。ランチメニューの「瑠璃」を注文。4,800円+税サです。
「ゴールドラッシュ」という景気の良い名前のトウモロコシの冷製擂り流し。目が覚める美味しさ。普通、このような料理は甘ったるく仕上がることが多く、最初の第一歩としてはウンザリすることが多いのですが、当店のそれは甘味をしっかりと湛えながらハっとするほどの旨味に満ちておりアタックが強烈。本日一番のお皿です。
夏野菜の煮こごりに才巻海老。煮こごりの手の込み方が明白であり、先の擂り流しと同様に旨味がはっきりしています。才巻海老は残念ながら半分にスライスされており貧相。枝豆のソースは悪くないのですが、もう少し枝豆味が濃厚なものとしたほうが記憶に残るでしょう。
季節のフレッシュサラダ。その名に違わず恐ろしくフレッシュな野菜たちが百花繚乱。
梅ドレッシングの酸味が夏の暑さを吹き飛ばしてくれます。ランチセットのオマケサラダとは一線を画し、これ単体で存在意義のある見事なサラダでした。
お肉は山形の牛のフィレ肉。50~60グラムと小ぶりではありますが、一昨日に量は堪能して来たのでこれぐらいでちょうどいい。
まずは焼き野菜を堪能。ズッキーニに賀茂茄子、サツマイモ。いずれも育ちの良い野菜であり焼き加減もピッタリ。それにしても、ウインザーホテルの鉄板焼屋の滅茶苦茶なオペレーションは何だったんだ、と今更ながら思い返してしまう。
オススメの焼き加減で、と所望するとミディアムレアで供して頂けました。理科の実験のような緻密な火加減で、グラデーションが美しい。味は身もだえするほど美味しいということはなく中くらいですが、まあ鉄板焼という料理はそんなものである。
味付けは左からおろしたての本ワサビに結晶塩・炭塩、真ん中は忘れた、右はもみじおろし入りのポン酢です。それぞれ食べ比べてみましたが、ワサビと塩が優勝。シンプルに肉の旨味が引き出されます。

ゴハン、こちらは身もだえするほどの美味しさ。普段あまりズバリの白ごはんを食す機会は少ないため、ゴハンってこんな美味しかったんだ!と叫びたくなるほどの旨さでした。赤だしは極めてどぎつい味覚でありあまり好きじゃありません。まあ赤だしという料理はそんなものである。
デザートはシンプルに旬の果物の盛り合わせ。メロン・マンゴーいずれの品質ならびに熟成度合いが完璧であり、下手に手の込んだスイーツよりも余程美味しい。

税サを加えて6,000円を切りました。ランチとは言えリッツカールトンでこれだけの料理を食べて6,000円を切るのは見事な費用対効果です。サービス料は15%とやや怯んでしまいますが、サービス陣の対応はパーフェクトでありサービス料を払う価値があります(話は逸れますがお隣のロビーラウンジのスタッフは何であんなに気がきかないんだ)。

他の和食メニューと共通の厨房だからか、鉄板焼屋にしては前菜などのレベルが極めて高い。窓からの景色は望めませんが、クールで健康的な雰囲気なので、初デートとかにちょうど良いかもしれません。また来よう。


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大所のホテルブランドであればリッツカールトンが好き。その街にリッツがあれば極力泊まるようにしています。


従業員の面接を、宿泊客と同様にもてなすリッツ・カールトン。ドアマンとピアノの生演奏が志願者を迎えるとか冗談みたい。そりゃあ凄いサービス集団が生まれるわけです。