emuN/恵比寿


エミュ、と読みます。恵比寿と目黒の間の恵比寿寄り。レストラン間の上のフロアです。シェフはパリの名店を渡り歩く実力派。ミシュラン1ツ星。
週末のランチにお邪魔しました。窓が大きく開放的な店内なのですが、どうにも席の間隔が狭く圧迫感があります。
ミモザで乾杯。この後、スポーツクラブに行く予定だったので、お酒はこれまで。
最初の一口はグジェール(チーズを混ぜたシュー皮)。豚肉のリエットが詰め込まれており脊髄反射で美味しいです。十番のピカールでグジェールは買い込んであるので、今度リエットを挟んでパーティで出してみよう。
野菜のエクスポジション(展示会)。この一皿で20種類以上の野菜が用いられているとのこと。このように多種多様な素材を楽しむことができるのはレストランの美点ですね。根菜の力強い味わいが強く記憶に残りました。
パンも遺漏なく美味。ザクザクとした手触りのパンを千切ると、水蒸気と共にほんのりと小麦の香りが漂います。旨し。
たっぷりのバターをつければそれだけで立派な一皿。

ここで残念なお知らせ。冒頭述べたように席の間隔が狭く会話は丸聞こえなのですが、不運にも熟女会に遭遇。どうして年寄りはあんなにも声が大きいのか。しかもやはりデブでブスが一番声が大きい。くだらない話題が錯綜する学級会に放り込まれた気分に陥り、さっさと食ってとっとと出ようと決意。
スズキのマリネ。コラトゥーラ(カタクチイワシの魚醤)で風味づけしているとのことでしたが、どちらかというとヴィネグレットの酸味のようが印象的でした。総体としてきちんと美味しいのですが、美味しいだけにもう少しポーションが欲しかった。
メインはフランスの国民食、アッシュ・パルマンティエ。細かく切ったお肉をじゃがいもと一緒にオーブンで焼き上げる家庭料理なのですが、連れと思わず目を合わせるほど美味しかった。なるほどオカンの味をメインに据えるなんて変則的だなあと訝ってはいたのですが、その味わいは絶品。恐れ入りました。ああ、赤ワイン飲めば良かった。
アイスクリームはアールグレイ風味。当店のシェフは色彩感覚に秀でてますね。単純な料理も絵のような皿に仕上げる才能が確かです。
小菓子にはプリンとフィナンシェ(だっけ?)。いずれも基本に忠実で美味しかった。
コーヒーは微妙。色のついた黒い水のようであり深みは全くありません。ああ、エスプレッソにすれば良かった。

見目麗しい皿が続き、その味わいも確か。私が好きな方向性の料理です。ただ、やはり席の間隔が狭い上に騒がしい客に注意をしないサービス陣の姿勢には納得できませんでした。あのような客層を認めている時点で、大切な人をおもてなしするお店としてノミネートされることはありません。女子会で大騒ぎしたもん勝ちな雰囲気です。料理は素晴らしいので、ゆとりのあるハコに移転してくれれば今後も是非利用したいお店です。

あと、クレジットカードOKと記しておきながら「10,000円以下は現金で」とNGを喰らってしまい、最後の最後で悪印象。それならそうと予約の時点で言っておいて欲しい。


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恵比寿を中心に話題店が整理されています。Kindleだとポイントがついて実質500円ちょい。それにしては圧倒的な情報量。スマホやタブレットに忍ばせておくと出先で役立ちます。

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