「近くまで行くので十番あたりで飲みましょう」と久々登場のミスターボリュームアップ。そう、彼が中野に引っ越してからというもの、会う頻度がめっきり減ってしまいました。
「20:30に予約しておきました」普通であれば何系が食べたいですか?などとお店選択の余地があるものですが、我々の関係性においては無条件でおにまるに固められてしまう。
「すごいですよ、住む場所で差別されるって、本当にあるんですね。この前なんて、『どこに引っ越したの?』と聞かれたから中野だよって答えると、返ってきたのは『ダサ』の一言ですよ!中野を都心と考えていた僕が甘かったです」なるほど中野。難しいポジションです。
そういえば先日、グループLINEで後輩の山田が先輩のミスターボリュームアップに対し、「相談したいことがあるから会えませんか?」と、深刻な筆致で打診。優しい先輩は「その日は中野まで来てくれるならOK」と返信するのですが、「中野とおいお(´・_・`)」の一言で企画を打ち切る山田。被差別区民の心中を察する。
「港区って特殊ですよ。みんな六本木近辺で完結してしまうから、本当に外に出ようとしない」もちろん港区ってのは台場とかあっちらへんは除きますけど、とミスターボリュームアップ。
確かに私も十番に住むようになってから、自宅から3km超えて外出することはめっきり少なくなりました。3kmとは山手線の下半分と、中央線の新宿から東京を繋ぐ線の範囲内。なんかこう、いざという時に徒歩で帰れない距離に漠然とした恐怖を感じてしまうのです。
「もちろん僕だって、昔は山手線の外側に住んでる奴らのことを差別しない気持ちが無いわけではなかったから…自業自得ですね」絶望に似た表情を見せる中野区民。
まあ、駅チカの物件を買ったんだから売ろうと思えばいつでも売れるよ。気が変わればいつでもこっちに戻ってくればいいじゃないか。成功することは素晴らしいことだけど、失敗することはもっと素晴らしいことだよ、と肩を抱き寄せる。
「終電なので」と0時過ぎに席を発つ彼。以前の我々であれば0時を過ぎてからが本番であったのに。
こうして小さな挫折を重ねながら、僕らは少しづつ大人になっていく。
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