なるほど気持ちの良いテラス席。客も心得ており日本には珍しく店内からではなくテラスから席が埋まり始め、19時にもなれば満席です。
「なんだかみんなで海外旅行に来た見たい」と、溢れ出るクリスチャン・ラッセン感。心の贅沢とはこのことである。
よく飲む4人なのでボトルをオーダー。今回の参加者4人中3人がワインエキスパートと、味にうるさい素人が大集結。
メニューを見ると西欧料理から中華料理まで手広い。パスタのコースとお肉のコースがあったので、それぞれを1つづつ合計2コースを注文。それを4人で食べるといった融通がきくお店。
コースの前菜。カツオと鴨です。カツオの元気いっぱいの鉄分に、良い意味で露骨な味付けが解かり易く美味しい。全体としてもう少し華やかな盛り付けのほうがテラス席に似合います。
サラダはどことなく投げやりであり、家庭料理の域を出ません。せっかくの外食なのだから独自性を追求して欲しいところ。
ピザは簡素な具材にたっぷりのチーズ。ピッツァではなくピザという趣です。生地が抜けるように軽く、サクサクパクパクとあっという間に完食。
アマトリチャーナ。トマトのソースは悪くないのですが、もう少しグアンチャーレやペコリーノ・ロマーノを多用し、コクと塩気を添加して欲しいところ。先のサラダと同じく家庭料理の延長線上のアリアです。
きのこの生クリームあえスパゲティ。一転して濃厚。生クリームの深みに迫力があり、たっぷりのキノコの野性味が力を添え、本日一番のお皿でした。
メインは簡素。決して不味くはありませんが、ビジネスホテルのような鶏料理であり、やはりもう少し手の込んだ調理を期待したい。
ワインエキスパート男子が選び抜いた1本。チョコレートのような濃密さがあり、値段を考えれば納得感のあるイタリアワインです。
北海道のチーズを用いたチーズケーキ。これは旨い。適度な酸味に乳製品由来の脂質。甘さは程よく夏にピッタリのケーキです。
チョコとナッツのケーキもノスタルジアを感じさせる一品。もう少しカカオの濃度の濃い、ビターなもののほうが私は好きでした。
お会計で驚き、これだけ飲み食いしてひとり3,000円で済みました。なるほど料理が家庭料理のクローンであったり、サービスがどことなくチグハグでテンポが遅かったりと気になる所は多々ありますが、この値段であればトータルコーディネートとして充分に満足です。
食べログで復習すると、4,500円飲み放題コースという魅力的な存在を知る(記事最下部にリンク)。これこそ夏の歓び。開放的なテラス席で泡を傾ける愉しみ。妄想が膨らみます。
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