アンディアーモ/六本木

Andiamo。イタリア語でレッツゴー的な意味。けやき坂ジョルジオアルマーニ向かいにあるイタリア料理店です。
休日のランチにお邪魔しました。子供OKであるため店内は託児所状態。小皇帝小皇后たちの叫び声が健やかに鳴り響きます。「ボクお肉キラーイ!食べたくなーい!」こういう子供が大成するのでしょう。
スプマンテで乾杯。フラットで複雑味に乏しいですが、夏真っ盛りに飲むにはちょうど良いコンパクトさ加減でした。
前菜3点。盛り付けがいまいちダサく、披露宴料理のようです。手前は鮮魚のエスカベッシェ。南蛮漬け的な料理なのですが、強烈な酸味が酷暑の前菜には最適。中央はオマールのテリーヌ。オマールの深みは感じられず、水分が飛んでパサついておりパっとしない。奥はローストビーフなのですが、赤身が無くなるほど火を入れ、酸味を中心に置くという一風変わったローストビーフであり美味しかったです。
パンは切れ味が鈍い。もったりとした味わいでスーパーで売られているそれと大差ありません。
伊勢海老のペスカトーラリングイーネ。こちらも今ひとつ振るわない盛り付けです。ただしパスタの茹で加減や味付けは申し分なく素直に美味しいです。伊勢海老は見かけこそゴージャスであるものの、それほと質の高い個体ではありませんでした。
フォカッチャでしょうか?なぜかトースト?されており表面から水分が失われパサついています。意図がわからず首を傾げざるを得ない。
メインはアワビとフォアグラのソテー。やはり盛り付けに魅力が欠ける。どうしてこう、料理好きのママみたいな皿が続くのでしょうか。白ワインのクリームソースなど味そのものは悪く無いだけに惜しい。また、添えられたキャビアは「最高級」とのことですが全く冴えない味だったので、「最高級」の定義を訊ねたいところ。
デザートは全然だめ。パイナップルのソルベはまあいいとして、抹茶のムースがシャトレーゼ以上コンビニスイーツ以下。既製品のチョコレートソースの使い方にも矜持を感じられず、酷く肩を落とした締めくくりでした。
しかも私の抹茶ムースの成形ならびに盛り付けが無茶苦茶であり、このようなものを客に平気で出す姿勢を見るとお里が知れてしまいます。食べ物の外観にあまり興味がないのかなあ。
13時を過ぎお子様方の何人かが帰られ店内は静けさを取り戻すのですが、新たなママさん軍団がベビーカーで来客し私にとっては悪魔との邂逅。しかも店内にそのまま乗り入れるものだから動線が立ちふさがり完全に膠着状態。もちろん彼女たちや子供たちに罪はなく、そのような客を受け入れることを良しとする店のコンセプトが論点です。

礼儀正しいカップルにとってはある種のしごきと言ってもいいお店でしょう。逆に、子連れのママさん会や大騒ぎするための女子会、飲み放題プランを利用しての宴会などにはうってつけのお店です。使い方を間違えなければ満足度はそう低くならない、はず。


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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
十年近く愛読している本です。ホームパーティがあれば常にこの本に立ち返る。前菜からドルチェまで最大公約数的な技術が網羅されており、これをなぞれば体面は保てます。

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