世界をまたにかけるビジネスマン。彼の事業拠点のひとつが台湾であるため、私の台湾行きが決まった際に、台湾行きますよ~、と連絡。その数分後には「私も台湾出張入れました!」と圧倒的な行動力。デキる男とはこういうことである。
「ホテルまでお迎えにあがります!」と、もはや王侯貴族扱い。「台湾にいる間、○○さん(私の名)は財布を出さなくて結構ですから!」と大変頼もしい。
お連れ頂いたのは「上引水產」という、モダンなフィッシュマーケット。魚市場としてショッピングもできますし、立ち食い寿司屋などの飲食店もいくつか入居しています。
その場で食べたい食材を選び、調理法を指定してから店内に入ります。もちろん店員との議論は中国語オンリー。日本語はもちろん英語も通じないので、普通の観光客にとっては極めて難易度の高いレストランでしょう。
さてお食事会の始まり始まり。女の子3人は台湾人が2人に小西真奈美似の日本人が1人、男性陣は会社経営者に芸能関係者そして私と、健全な国際交流がここにある。
それにしても台湾人が入山杏奈級の美女である。このような女性が溢れているとすれば、私は台湾でやっていく自信ができました。ビビアン・スーにせよアンジェラベイビーにせよ、私は中国系の顔が好きなのかもしれません。
「ビビアン・スーは、タイヤル族っていう台湾原住民の末裔なんですよ。その村に行くと、女性はみんなビビアン・スーみたいな顔だちなんです」何その村最高かよ今すぐ行きタイヤル。養子としてその一族に加えてもらいタイヤル。
迫力のあるお刺身盛り合わせ。日本で食べるそれと遜色なく旨い。翌日に絶対に落とせない用事があったため、断腸の思いで生牡蠣は断念。
ワサビがテーブルに供されその場ですりおろす。
ビールで乾杯。アッサリとしたピルスナーで、気候にピッタリ。いくらでも飲めてしまいます。
入山杏奈がウニの手巻き寿司を作ってくれ、危うく恋に落ちそうになりました。「日本人駐在員で台湾の子と付き合う人、すごく多いですよ。でも、日本に妻子がいるのを隠してるから、バレた時は大トラブル。台湾の女の子は情に厚いから、その裏返しで刃傷沙汰になることが大半です」自然と背筋が伸びる私。
台湾の地物野菜でしょうか、シャキシャキとした食感が面白い。
「この前の復讐なんて凄かったんですから。男が飛行機に乗る時間を見計らって、電波が届かない間に、これまでの思い出の写真とか、メッセージのやりとりのスクショを男のタイムラインに大公開。男の友人は必死で連絡を取ろうとするけれども電波の届かない空の上。着陸した時には破滅しているっていう寸法です」なんと現代的な手口。復讐2.0である。
「まあ、そういう日本人不倫トラブル系プチイベントは2年に1度ぐらい聞きますねぇ」台湾在住の日本人男性諸君は誠実に生きるように。
当店はワインも多数取り揃えられています。プチ・シャブリ。南国で魚介をスッキリ食べるにうってつけの1本。
ところで我々は何語で会話しているのかというと、日本語です。日本のテレビ番組やアニメなどで勉強する若者が多いらしく、一度も日本に行ったことがないのにベラベラ話せる人が山ほどいます。飛行機の中で『君の名は』を見たよ、と伝えると「へ?今さら?遅くないですか?」とバカにされました。
イクラの手巻き寿司にアナゴの手巻き寿司。新鮮な魚介類を食べながら、日本語で会話を楽しみ、
日本酒を飲む。間違いない、私は台湾でやっていける。
「LGBTも多いですね。多いというか、社会的に認められていて、誰も何とも思ってません」同性婚も認められているとのこと。日本もさっさとそうすりゃいいのに。誰が何に困るというのだ。
「あたしはバイですよ。女の子とも付き合ったことある。合コンは全員が対象だからめっちゃ楽しい」これが抜群に旨い。つみれのような魚介類のミンチがシイタケに詰め込まれ、高温でガリっと揚げられています。火傷しそうな程の熱ボールをハフハフいいながら大吟醸をガブり。本日一番のお皿でした。
どかーん。佐賀牛です。まさか台湾でこんなに立派なお肉を食べることができるとは。肌理の細かい脂が染み渡る。
エビチャーハンは当然に美味。プリプリとしたエビの身がゴロゴロと詰まっており、エビマシュランの私としては至福のひと時。
海鮮の出汁を用いた味噌汁。具材がたっぷりで普通に美味しい。海外で食べる妙な日本料理とは雲泥の差です。
誰かと楽しそうに電話で話す入山杏奈。「おかあさんも一緒に飲みたいだって!今、シャワー浴びてるだって!」ちょっと待てなんのこっちゃねん。
右下の緑色はグァバ。日本でグァバと言えば実がピンク色のものが多いですが、台湾では白いものの方がポピュラーだそうです。シャクっと健康的な歯ざわりで、青い香りにほのかな酸味。グァバの固定観念が覆されました。
当然のように2次会に向かう一座。「巣鴨の昼からやってるカラオケスナックみたいな店に行きます。普通の日本人はまず行けません」毒を食らわば皿まで。望むところです。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。
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