モデルノ(Moderno)/プライド・オブ・アメリカ(Pride of America)

クルーズ船のウリはオールインクルーシブ。宿泊料はもちろんのこと、食事や飲み物までもが込み料金であることが一般的です。
そんな中、当店はひとりあたり24.95ドルのカバーチャージを要します。心なしか店内のゲストもきちんとした身なりの方が殆どであり、気の利く店員も多いです。
趣旨はブラジリアンスタイルのシュラスコ料理。東京のバルバッコア・グリル的な位置づけです。
まずはビュッフェ形式のサラダを取り、その後、塊肉でのサービスが始まるというスタイル。このあたりバルバッコア・グリルと全く同じです。
サラダのラインナップのバルバッコア・グリルに酷似。当店もバルバッコア・グリルも、本場のシュラスコに忠実なのでしょう。私は東京とココでしかシュラスコを食べたことがないので、何が本物なのかについては詳しくないので、あまり私の解説をアテにしないでください。
同じビュッフェだというのに先日のアロハ・カフェとは雲泥の差です。ホールフーズ・マーケット級に美味しい。スシのクオリティまで高いのは見事である。
ロブスターのビスクが飲み放題。私の夢が叶いました。粉ものでトロみを付けすぎているきらいはありますが、ロブスターはロブスターです。味噌の風味まできちんと溶け込み、たっぷり2杯をおかわりさせて頂きました。
パンはモチモチとした食感にスパイスがきいており、初めて食べる味覚。気に入った。
さて皿とカトラリーを交換し、まずはたっぷりのサイドディッシュが供されます。マッシュルームに白米、南米産の茎の揚げ物(?)にマッシュポテト。いずれもアメリカのファミレスで食べるそれの味わいです。
コースターの色で店員にサインを送る。緑信号は「もっと肉持って来い」の意味であり、赤信号は「もうお腹いっぱい」という意味です。緑信号にしておくと、肉の塊を持った兄ちゃんが駆け寄って来ます。もちろん担当のウェイター・ウェイトレスに肉の種類を指定することも可能。
まずは牛フィレ肉のベーコン巻き。ベーコンの味が濃くわかり易い料理です。牛フィレ肉に対する火入れが強すぎるのが残念。
牛フィレ肉単体。これは素晴らしいですね。100ドル以上を取る立派なステーキハウスのフィレステーキと同等かそれ以上の仕上がりです。肉のピンクの残り具合も絶妙であり、本日一番のお皿でした。
こちらはブラジリアンスタイルの伝統的な肉と調理だという説明でしたが、肉質があまり良くないのかパサパサとした食感であり、あまり好きにはなれません。
豚肉のソーセージ。粗挽きかつ入念にスパイスが混ぜ込まれており中々に美味。基隆で食べた屋台のウインナーを想起する味わいです。
ラムが中々まわってこなかったので場内指名。ミルキーな脂が羊の旨味を感じさせるものの、ややコッテリしすぎているため、腹9分目には厳しい肉片。
もうムリ食べれないというところで〆の牛フィレ肉。ううむ、やはり段違いに美味しい。皆さん当店にお越しの際は牛フィレ肉単体、コレです。
妻のデザートはバナナのタルト。アメリカのデザートらしからぬ程よい甘さであり、悪くありません。日本の上等なコンビニスイーツを超えるレベルかも。
私はフラン。いわゆるプリンのようなもの。卵の凝縮感があり味は良いのですが、どうにも滑らかや軽快さに乏しい。なるほどこれがアメリカ人のスイーツである。

ともあれ、非常に満足した食事です。くどいようですが東京のバルバッコア・グリルに遜色ないレベル。牛フィレ肉に限ってはそこらのステーキハウスを超えてきます。陸の上であれば80ドル払っても文句なし。これだけレベルの高い食事を海上で楽しむことはできるとは。良い経験になりました。


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目次
「2週間のハワイ旅行で出来ること」シリーズを目次としてまとめました。
当シリーズ執筆時点(2017年5月)においては一番イケてるハワイ本。雑誌STORYの編集者・ライター・モデル・スタイリストが総力を結集した情報量です。ローカルのマニアックな口コミも多数掲載されており、リピーターも充分満足できることでしょう。

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