アランチーノ・ディ・マーレ(Arancino di Mare)/ワイキキ(ハワイ)


ウニパスタで名を馳せた当店。日本のメディアにおいてハワイ特集があれば、必ず取り上げられると言っても過言はないでしょう。
オアフ島に3店舗あるのですが、ランチは予約を受け付けていないため、回転の良さそうな大箱の当店にお邪魔することに決めました。

妻と私に妻の幼馴染ふたりを加えてのランチ会。ちなみに彼女たちには10年前にハワイに訪れた際にもお会いしています
フォカッチャはアメリカで食べる割にはレベルが高い。もう少しオリーブをきかせ、塩気を強くしたほうが私好みです。
ランチスペシャルはパスタとサラダがセットで20ドルと少しでお買い得。セットのサラダは決してオマケではなく、かなりの大きさです。
黒トビコのパスタは見た目がかなりグロいです。黒トビコ自体に個性的な味があるわけではなく、イカの鮮度も悪いため、全体としては美味しくありませんでした。
スペシャリテのウニパスタ。これはランチセットの対象外であり単品で注文。税金とチップを考えると4,000円を超えてくる一皿であり、近年ではインゴルドで食べたアレに次ぐ高価格です。

しかしながらウニが生臭い。日本のスーパーで1箱1,000円を切るような品質に肩を落とす。パスタの茹で具合もアメリカにしてはマシかもしれませんが、プライド・オブ・アメリカでのパスタのほうがレベルが高かった。量は日本人サイズであり全く腹が満たされない。これで4,000円超は高すぎですね、東京であればより高品質なものが半額以下で楽しむことができるでしょう。

雰囲気が良いのは認めますが、本質的な味という意味ではまだまだであり、ややもすると日本のカプリチョーザより味が劣るかもしれません。アメリカでのイタメシという意味では相対的にマシなほうですが、日本のイタリアンには遠く及ばない。あまり味には期待せず、雰囲気を楽しむつもりで訪れましょう。

お会計で驚き。カマアイナ割引が適用されていました。カマアイナ(Kama'aina)というのはハワイ語で「その土地に住む人」の意味。在住者は動物園や水族館などの施設において割引が適用されるのです。そこまでは港区在住者は港区スポーツセンターが安いのと同じで理解できるのですが、こうした一般のレストランでさえも割引が適用されるのは面白い。当店はひとりあたり10ドル弱の値引きだったので、なるほどこれを正規料金と考えれば費用対効果に納得感が出てきました。
ところで妻とその幼馴染の会話が興味深かったです。ハワイは反トランプとして有名な州ですが、トランプが大統領に選出された際には「終わりの始まりだ。アメリカは世界中からの笑いものとなる」と本気で嘆きあったとのこと。

ハワイのその姿勢に対し、本土の親トランプの人々は「ボイコットハワイ運動」を展開。ハワイは観光で食ってるくせにゴチャゴチャ言ってんじゃねーよ、もうハワイ行ってやんねーぞ、というムーブメントが生じたようです。

しかしそこは誇り高いハワイの志士。「ボイコットハワイ運動上等、お前らなんか来なくて結構、俺たちは俺たちでやっていく」との対決姿勢を取り現在に至るとのことです。
話は変わりますが、ハワイの人々は刺激に飢えており、島国における退屈な日常の反動で、ラスベガスで豪遊しがちとのこと。ハワイは8つの島で構成されるのですが、「9つめの島としてラスベガスが挙げられる」とのジョークまで。長期休暇のたびに皆ラスベガスに行くので、ラスベガスでハワイの知り合いにやたら会うらしいです。このあたり、日本人がハワイをしょっちゅう訪れる感覚に似ていますね。
また、アメリカ人のFacebook離れも甚だしいですね。やはり女の子の主役はインスタ。また、ハワイの人もLINEを普通に使っているのが面白い。それにしても女の子のスマホの画面は世界共通どうしてあんなにバキバキに割れているのでしょうか。


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目次
「2週間のハワイ旅行で出来ること」シリーズを目次としてまとめました。
当シリーズ執筆時点(2017年5月)においては一番イケてるハワイ本。雑誌STORYの編集者・ライター・モデル・スタイリストが総力を結集した情報量です。ローカルのマニアックな口コミも多数掲載されており、リピーターも充分満足できることでしょう。
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