マルゴーの余韻に浸りながら惰眠を貪る至福のひと時


本日はダブルヘッダー。豪雨の中でのお花見の後、金目のモノが好きな医者宅へ移動します。「花見で酔っているでしょうから、ムートン会は次回にして、マルゴーあけましょう!」いずれにせよ勝利である。
「酔い醒ましにお茶でもどうですか?」とROYAL BLUE TEAのKing of Green RIICHI premium。1本750mlで16,200円という冒険価格。ワイングラスに注ぐとまずその香りに圧倒される。口に含むとその鮮やかさがより一層広がります。味は甘く、雑味など一切なし。強烈な印象を残した1杯でした。
印象と言えばこの泡。Giulio Ferrari Riserva del Fondatore。常識を刷新する美味しさ。エレガントというよりはひたすらに旨い。バターのようなコクがあり、ドンペリを思わせる気品も感じられます。
MUMM RSRV。繊細な泡立に黄色味豊かな香り。ミネラルがはっきりとした濃厚な味わいです。一昨年にこの醸造所を訪れたから思い入れがあるんだ、と思い出を語ると「ふふん、駅から近いから行っただけでしょ?大した思い入れもないのに」と氷で背中を撫でるのような一言を放つソムリエール。
Champagne Philipponnat Royale Reserve Brut Rose。柔らかく、純粋。フルーティーな香りが華やかでいつまでも余韻に浸っていたくなる。

「気取った感想言ってるけど、あなたがそんなにワイン好きじゃないこと、知ってるんだからね」私に対する態度はあくまで硬い彼女。
ワインの愛好度合いにつき、素人をゼロ、彼女を10とした場合、私は2、医者は6、今夜の家主は15とのことでした。私がそのような評価であるとは、平泳ぎに抜かれたぐらいのショックです。

「あなたはワインを味わうために飲んでない。モテるとか格好いいとかそういう用途で飲んでるのが腹立つ」と、彼女は私のことを絶対に許さない。ただしこれには「ワインはモテるために飲むものだろ!」と男性陣から謎の援護射撃を頂きました。
食事ができあがりました。鍋は良いですね。肉と野菜がたっぷりで、糖質はオフというパーフェクトな料理です。
ミネラルたっぷり。まだまだ若く健康的な味わいです。ほんのりとした柑橘の香りが食欲をそそる。
パニエにおさまり恭しくサーブされるマルゴーを前に生唾をごくりと飲み込む私。やや枯れた色合いのワインの香りは複雑の極み。教養深い熟女のような品質であり、ワインとしての集大成に向かっています。飲み込んでも暫くの間は胃袋から香りが立ち上ってくるかのような錯覚。
ちなみに私はコチラをお持ちしたのですが、飲んだ記憶が全くありません。久しぶりに人の家で豪快に寝てしまいました。マルゴーの余韻に浸りながら惰眠を貪る至福のひと時。


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ワイン会で料理を提供する際に参考としています。ワイン会の主役はワインであり料理は場が華やぐ程度の彩りさえ確保できればOKと割り切る。あえるだけ、焼くだけ、のせるだけ、ちぎるだけ、混ぜるだけなど、とにかく簡単に作れるレシピがたくさん載っています。